新型[スイフト“スポーツ”]爆誕で注目度急上昇!! ハイブリッドとターボの組み合わせってあり?

新型[スイフト“スポーツ”]爆誕で注目度急上昇!! ハイブリッドとターボの組み合わせってあり?

 燃費性能の高さを武器に勢力を広げているハイブリッドエンジン車。しかし、世の中にはハイブリッドにターボを組み合わせたモデルもある。実際、このふたつの相性ってどうなのか? 実は意外に良かったりする?

文/長谷川 敦、写真/スズキ、トヨタ、フォルクスワーゲン、ホンダ、メルセデスベンツ、予想CG/ベストカー編集部

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■ハイブリッドとターボ、それぞれどんなシステムなのか?

相性イマイチって言われてたけど…ハイブリッドとターボの組み合わせってあり?
登場が期待されている新型スズキ スイフトスポーツの動力は、1.4リッターターボ+マイルドハイブリッドともいわれている(ベストカー編集部作成の予想CG)

 現在隆盛を誇り、さらに台数を増やす勢いにあるのがハイブリッド車。

 このハイブリッドにもいくつかの方式があるが、今回はエンジン(内燃機関)を主な動力に使い、ブレーキ回生などで得た電力で電動モーターを回してパワーアシストを行うハイブリッド車をメインに考えたい。

 このシステムではエンジンが主動力になるものの、エンジンが不得意とする発進と低速走行を電動モーターが担当し、速度が上がるとエンジンが始動してそちらで走行する。

 ふたつの動力の良いところを組み合わせることにより、エンジンのみで走行する場合に比べて大幅な燃費向上を実現した。

 それに対してターボ(ターボチャージャー)は、ハイブリッドとは違ってエンジンの出力向上に効果を発揮するもの。

 内燃機関はガソリンなどの燃料と空気を混合した混合気をエンジン内部の燃焼室で燃やして動力を得るが、ターボチャージャーは排気ガスのエネルギーを利用してタービンを回し、それで圧縮した空気を大量に燃焼室に送り込むことによってパワーを引き上げる。

 もちろん増えた空気に対応した量の燃料が必要になるため、出力が向上したぶん燃料消費量も増えてしまう。

 ただし、排気量の小さいエンジンでもパワーアップできるターボの特性をうまく使えば燃費効率アップにつなげることもでき、近年注目されているダウンサイジングターボはこうした思想で作られている。

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■だったらハイブリッドとターボをくっつけちゃうのは?

 早ければ2024年内の登場も期待されているのがスズキの新型スイフトスポーツ。

 まだその詳細は不明だが、パワーユニットはターボエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせたものになるというウワサもある。

 実際にスズキの現行ラインナップにはターボエンジンとハイブリッドを組み合わせたモデルもあり、このターボ+ハイブリッドは非現実的ではないことがわかる。

 では、このターボ+ハイブリッドにはどのようなメリットがあるのか?

 基本的にパワーを上げるターボと、燃費を抑えたいハイブリッドの相性はあまり良くないようにも思える。

 しかし、スズキのハイブリッドは比較的出力の低いマイルドハイブリッドであり、ターボはエンジンの効率を高めるためのダウンサイジングタイプのため、双方を合体させても極端な特性変化はなく、スムーズなコンビネーションが実現した。

 とはいえ、現時点でターボ+ハイブリッドを採用しているクルマは少なく、そこまで需要のある技術とはいえない。

 だが、サーキットを走らせたら世界で最も速いクルマがターボ+ハイブリッドのパワーユニットを採用しているのをご存じだろうか?

 それが現行のF1であり、2014年から施行されているPU(パワーユニット)規定では、1.6リッターV6エンジンにハイブリッドシステムが組み合わされている。

 現行F1には乗用車と同様にブレーキの熱エネルギーを回生してバッテリーを充電するMGU-Kと呼ばれるユニットと、排気ガスの熱エネルギーを利用して発電を行うMGU-Hユニットのふたつが搭載される。

 これにターボが加わるのだから話は複雑で、実際に新規定施行直後の2014年シーズンは、いち早く開発を進めていたメルセデスチームとそのエンジンを使用するチーム以外にPUトラブルが頻発した。

 F1でここまで複雑なシステムが採用されているのは、参戦自動車メーカーの「エコに取り組んでいる」というアピールもあるが、レースという過酷な環境で技術を磨くという目的もある。

 実際に低回転に弱いターボを電動モーターで補なえるPUの効率はすさまじく、現代のF1はスピードを考えると驚異的な燃費性能を実現している。

 つまり、速さ方向に振った際のターボ+ハイブリッドには非常に高い能力があるのだが、あいにく公道車には極限の性能は求められていない。

 ターボにハイブリッドを組み合わせることにメリットはあるものの、多くの場合、複雑化やコスト上昇などの問題がそのメリットを上回っているのが現状だ。

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