日本自動車殿堂発表 THS開発の内山田氏など5名が殿堂入り 歴史遺産車にはレガシィも!!

日本自動車殿堂発表 THS開発の内山田氏など5名が殿堂入り 歴史遺産車にはレガシィも!!

 日本自動車殿堂の各賞が発表され、殿堂入りの殿堂者5名、そして歴史遺産車4台、イヤー賞4台が発表された。

文:ベストカーWeb編集部/写真:日本自動車殿堂

■THS開発の内山田氏が殿堂入り

 まずは日本自動車電動の殿堂者5名を紹介しよう。今回はトヨタ自動車前会長にして、THSを開発した内山田氏も選出された。下記、プレスリリースより一部抜粋し選出理由を紹介する。

【酒井 文人 氏】(全日本モーターサイクルクラブ連盟 初代理事長、株式会社八重洲出版 元代表取締役社長、1924~2002)
 酒井文人(さかい・ふみと)氏は、戦後のモーターサイクルレースの開催に携わり、二・四輪誌を刊行し健全なライダー・ドライバーを育成、国産メーカーの国際競争力を高める礎を築き、日本のモータリゼーション文化を高めることに、多大な貢献をされました。

【下川 浩一 氏】(法政大学名誉教授、東海学園大学名誉教授、1930~2016)
 下川浩一(しもかわ・こういち)氏は、米国自動車産業の研究を皮切りに、日米自動車産業の経営分析に取り組み、日本的経営の復興を提言するとともに、国際的な自動車産業研究のリーダーとして、国際ネットワークを構築されました。

【内山田 竹志 氏】(トヨタ自動車前会長、トヨタ自動車 Executive Fellow、1946~)
 内山田竹志(うちやまだ・たけし)氏は、自動車エンジニアとして 21 世紀の資源環境問題に対応するため燃費向上を目指し、世界初の量産ハイブリッドシステムを開発、環境対応の主流技術として世界中に定着させるとともに、幅広いエネルギー問題への取りくみを主導されました。

【大聖 泰弘 氏】(早稲田大学名誉教授、1946~)
 大聖泰弘(だいしょう・やすひろ)氏は、自動車排出ガスの浄化技術研究およびディーゼルエンジンの研究に取り組み、NOx などの低減技術やエンジンの高効率化を提言、電気自動車の採用を促進する急速充電システムの開発など、永年にわたり日本の自動車技術の向上に貢献されました。

【原 昌宏 氏】(デンソーウェーブ主席技師、福井大学客員教授、名古屋学院大学特任教授、1957~)
 原 昌宏(はら・まさひろ)氏は、1 次元コードに代わる新技術の開発に取り組み、問題点を徹底検討、誤認を避け、誤り訂正機能を持つ大容量かつ高速読み取りが可能な QRコードを開発し、自動車業界のみならず広く世界に開放し、日本発の世界標準を生み出しました。

■歴史遺産車には2000GTやレガシィも

 自動車殿堂は人物だけではなく、車両にも与えられる。歴史遺産車には4台が発表された。以下にプレスリリースより抜粋してお届けしよう。

【NS号(1909 年)】
NS号は明治末期に島津楢蔵氏により独自に開発された、空冷単気筒エンジンを搭載した日本初のモーターサイクルで、その後の量産モデルへと続く国産モーターサイクルの源流となった、歴史的名車である。

【トヨタ2000GT(1967 年)】
トヨタ2000GT は自社の技術を世に問うために、ヤマハの協力を得て開発された。国際速度記録を樹立、流麗なスタイリングを持つ日本製GT カーとして世界的に高い評価を得た、歴史的名車である。

【スズキ アルト(1979 年)】
スズキ アルトは軽自動車の排気量が 550ccへの拡大を機に、その本質を捉え、ムダや飾りを省いた低価格車として登場。当時低迷していた軽自動車市場を復活させ、今日の軽自動車の地位を確固たるものにした、歴史的名車である。

【スバル レガシィ (1989 年)】
スバル レガシィは富士重工業の世界戦略車として、走りの質の向上を目ざしたイノベーションから生まれ、AWD 技術やステーションワゴン市場を開拓するとともに、その後のスバル独自の基幹技術を確立した、歴史的名車である。

次ページは : ■日本自動車殿堂イヤー賞の4台も発表

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