チューニングカーに乗りたいが、ちょっと敷居が高い、と悩んでいる人にとって心強いのが、メーカー直系のワークスチューニングカーだ。レース活動などをとおして培われた技術がフィードバックされていて、ノーマルモデルとは明らかに違うテイストを持っている。
しかも、メーカー保証までついているのでチューニングカービギナーにも安心。
メーカー系ワークスチューニングで人気の高い日産のNISMO車を手に入れるには新車で購入するほか、中古車で購入するという方法もある。
NISMO車は人気が高いためワークス系チューニングカーのなかでは中古車の流通量も比較的多いので、価格もこなれていて買い得感が高いモデルが見つかるかもしれない。
中古車のスペシャリストの萩原文博氏がタマ数、中古相場、今後の相場の動向などについて考察していく。
文:萩原文博/写真:NISSAN
NISMOはメーカー直系ワークスのトップブランド
自分の好みに仕立てたカスタマイズ(チューニング)カーは、手放す際に下取りや買取店に査定すると、予想以上に安い価格となることが多い。その理由はそのカスタマイズはあくまでもオーナーの好みであって、多くの人が共感できるものではないからだ。
しかし同じカスタマイズカーでもメーカー直系のワークスブランドが手掛けたコンプリートカーは違う。
コンプリートカーとは新車で購入する際にすでに様々な機能パーツが組み込まれていて、後付けするパーツが少ないトータルコーディネートされたクルマのことを指す。
ワークス直系ブランドとして知られているのは、トヨタならばTRDそしてガズーレーシング(GR)、日産はNISMO、ホンダは無限、スバルはSTIといずれも国内外のレースに参戦し、そのサーキットで培った高い技術を市販車に投入している。
そこで、今回はそのワークスブランドの中で、市販車に力を入れているNISMOのロードカーの中古車事情について紹介しよう。
NISMOは日産のプレミアムブランド
NISMOのロードカーは2011年11月29日にその戦略が発表され、NISMOがこれまで参戦したモータースポーツ活動で得られたチューニング及び高性能化ノウハウを日産の市販車に適応されるというものだった。
そして、NISMOが手掛けたロードカーの第1弾が2013年1月の発表されたコンパクトSUVの「ジュークNISMO」だったた。
その後日産のスポーツカーの象徴であるGT-Rをはじめ、2シータースポーツカーのフェアレディZ、e-POWERを搭載するノートやベーシックコンパクトカーのマーチにNISMOのロードカーが設定されている。
ただ人気のミニバンであるセレナにもNISMOのロードカーが設定されていたが、2019年8月のマイチェンでカタログ落ちしてしまった。復活に期待したい。
今回はその数あるNISMOのロードカーの中でもお手頃価格で購入できるジューク、ノートそしてマーチを取り上げる。
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