2億円6000万円、しかも世界で3台限定。そんなクルマがあることをご存じだろうか?
しかもその3台すべてがここ、日本で販売されるというのだ。この不況の最中、そんなリッチな3人がいることにも驚きだが、彼らを魅了したクルマ「ケーニグセグアゲーラRSR」を紹介しよう。
文・写真:ベストカー編集部
初出:ベストカー2016年10月26日号
北欧からの使者
世の中に「億千万円」クラスの高級車は数あれど、今回紹介するブランドほどユニークなブランドはきっとないはず。ケーニグセグ、スウェーデンの自動車メーカーだ。スウェーデンといえばボルボかIKEAという認識だが、このケーニグセグもその2社と個性では負けていない。
今回の主役はそのケーニグセグの主力モデルである「アゲーラ」。「アゲアゲ」だから「アゲーラ」ってワケではなく、スウェーデン語で「行動する」って意味だそう。確かにこんなクルマがガレージにあったら、徹夜明けで疲れてても、すぐ行動しちゃうこと間違いなし。
ただ者じゃないRSR
そんなアゲーラだが実はニューモデルではない。2011年から発売を開始していてすでに5年目。「珍」じゃないじゃん、というご指摘もそのとおりなのだが、今回のアゲーラは普通ではない。エボリューションモデルのアゲーラRSRなのだ。
アゲーラRSRは世界限定25台の「アゲーラRS」をベースにしたモデルで世界限定3台。その価格は2億6000万円オーバーだという。
エクステリアはパッと見はポルシェカレラGTのような雰囲気も感じるが、それもそのはずで、こちらもコンバーチブルになる設計だ。その様子は下の写真のとおり。屋根を外し、そのままボンネット下の収納へ入れる。カーボン製のルーフは約9㎏で男性なら片手で持てる重量だ。
強大なパワー、そして信念のあるクルマづくり
スーパーカーは走ってナンボ。速くないなんてダメダメだが心配無用。5LツインターボのV8エンジンはなんと1200㎰を発揮。車重1395kgに1200㎰。これで遅いわけがない。最高速度こそ公表されていないが、400km/h突破もこのアゲーラRSRには朝飯前。
ボディは空力も考慮されており250km/h時に485㎏ものダウンフォースを生み出す。モノコックからホイールに至るまでカーボンを採用し軽く、そして剛性を兼ね備えたボディを持っているのだ。
安全に、快適に、そして圧倒的に速く。アゲーラRSRはそれらすべてを兼ね備えたクルマだとCEOのクリスチャン・フォン・ケーニグセグ氏はいう。ケーニグセグ氏は22歳で会社を興し、現在44歳。「世界一のクルマを作る」をモットーにやってきた。
そんなケーニグセグ氏の最新の自信作ともいえるアゲーラRSR。2億6000万円というこのアゲーラRSRの価格はべらぼうに高い気もするが、ほぼハンドメイドで作られる、こだわりぬいた1台としては破格なのかもしれない。すでに日本国内だけで世界限定の3台分がほぼ完売状態だというから、日本のビリオネアたちの行動力にも驚きだ。
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