今年のイヤー・カーに選ばれた「スバル インプレッサスポーツ/G4」。モータージャーナリストの間では高い評価を得ているが、一般ユーザーの目線から見るとどうなのか?
ピストン西沢が、ぶっちゃけ試乗で評価する。
文:ピストン西沢
ベストカー2016年12月10日号
ものすごく優等生! 楽しさよりも実用的
どうも、ピストン西沢です。自動車評論家じゃないので普通の人の目線でこのクルマを見てみようと思います。まず、年々大きくなってきて、レヴォーグからレガシィになったという印象。
デザインももっさりしてるし、スポーツ性能は期待できるのか?ってのが第一印象。ボディシェープも結構ゴツゴツで粗削りな感じ。ただウインカーレンズの作りこみなど、細かいところは手を抜いてないゾ!
まずゆっくり六本木周辺を走ってみる。エンジンはアクセルのつきはいいけど、そこから先が伸びない。もうちょっとパワーが欲しい。CVTの変速は滑らかでいいし、シフトダウン時に変なショックも感じない。
滑り感は若干あるけど、それはやはりクルマの重さで加速しないって感じのほうが強いか?40~50㎞/hの波打った道路では、路面からあまり浮かないうえに、ダンピングも効いていて、乗り心地はかなりフラット。
スポーツ車両のキビキビ感は得てして落ち着かない乗り心地になるが、逆に重さがゆったり感に貢献しているってことかもしれん。
ちょっと走ったところで、操作系に目を向けるとハンドル回りが凄いテンコ盛り(笑)。カーナビの画面は大きくさらにその上にもディスプレイがあり、燃費や走っている時の情報がいろいろ出てきて制限速度40㎞/hとか、はみ出し注意とか俺を責めてくる(笑)。
そもそも富士重工業の前身って中島飛行機でしょ。計器がいっぱい並んでいてドライバーが確認しながらの半自動運転なんてまさに飛行機のイメージ。ハンドルも重いし、男が好むクルマかもしれんなぁ?
次にアイサイトのクルーズコントロールを使ってみる。マニュアル見なくてもできるシンプルなスタートで、まずスピードを40㎞/hに。前のクルマを追いかけるのは当たり前だが、その(1)追従車間距離と(2)カーブでの捕捉性能と(3)停止の時の滑らかさが西沢の注目点。
ドイツの先進車両のスペックと比べると(1)は40~50㎞/hで滑らか、(2)は今回走ったコースでは車線を変える程度しかできないのでわからず。(3)は止まる寸前で、最後Gを抜いてガクンとならないおりこうさん。おおおお! これならおばちゃんより運転うまい!
最後に後ろに乗ってみる。俺は超現実主義だからカタログで行儀よく座ってるきれいな写真ときれいなねちゃんは信じない。あんな座り方でヘッドクリアランスとか測って、これほどの広さでしょって現実的じゃないぜよ。俺が座るとしたらシートバックに膝をつけてべローンって座面の一番前にお尻を出しちゃう。そういった時に大事なのは座面以上にシートバックの硬さだ(笑)。
この話新しいでしょ?その点インプレッサは膝があたる前席シートバックが柔らかくて凄く広い。しかもグーッと加速した時にタクシーみたいにクルマが沈まないし、後輪からの振動ノイズも感じない。要するに現実的な視点で後部座席は良好。
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