いすゞがタイで製造するピックアップ「D-MAX」をご存知だろうか。日本じゃ無名の存在だが東南アジアでは屈指の人気モデルだ。そんなD-MAXが三菱トライトンやトヨタ・ハイラックスに一歩差を付けた。なんとEVモデルを発売したのだ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:いすゞ自動車
【画像ギャラリー】クロカン4WDのベースにもぴったりのD-MAX EVがこれ!(4枚)画像ギャラリーまずは欧州に輸出して腕だめし!
上海自動車ショーでは日産がPHEVピックアップ「フロンティアプロ」を発表したが、東南アジアのタイではいすゞがさらに上を行った。人気ピックアップ「D-MAX」にEV仕様をラインナップしたのだ。
このD-MAX EV、アナウンス自体は2024年3月に行われていたが、この度左ハンドル仕様の量産化準備が整ったことから生産を開始したという。
左ハンドルということからも分かる通り、タイで売るモデルではなく、まずは欧州主要国へ向けて出荷される。ヨーロッパ、なかでも北欧は街を走るクルマがほぼすべてEVというくらい電動化が進んでいるので、こうした国ではタフに使われるピックアップトラックでもEVは歓迎されるだろう。
泥濘地のトラクション確保でもBEVは有利
電動化を言い訳に、D-MAXで「ヤワになった」部分は一つもない。エンジンの代わりに前後eアクスルを搭載したが、ピックアップに求められる耐久性や積載・牽引性能、悪路走破性といった要素は、既存ディーゼルモデルと寸分変わらぬ実力を秘めている。
スペック的には全長5280mm、全幅1870mm、全高1810mm、ホイールベース3120mmというから三菱トライトンとほぼ同寸。パワーユニットは前述の通り前後eアクスルの4WDで、これに容量66.9kWhというリチウムイオン電池を組み合わせる。最高出力は140kW(約190ps)、最大トルクは325Nmで、車両重要は2350kg、航続距離は361kmだ(※WLTP市街地モード)。
エクステリア的には既存のD-MAXそのままだが、フロントグリルの一部にブルーをあしらい、クリーンなEVであることをアピールしている。いすゞは今回の欧州向け出荷を皮切りに右ハンドル仕様の生産準備も進め、遠からずメインマーケットである東南アジアやオセアニアにも出荷を始めるようだ。
皆さんご承知の通り、BEVはタイヤの最初の一転がりから豊かなトルクを生むから、泥濘地など滑りやすい路面ではトラクションを確保しやすい。 トヨタもタイでは「ハイラックスREVO-e」という電動ピックアップを発表済みだし(こちらはRWD)、今後は電動ピックアップがじわじわと存在感を増していきそうだ。






コメント
コメントの使い方日本でも売って欲しいな。ハイラックスやトライトンも国内復活したから、いすゞもmu-xと一緒にd-maxも国内で売って欲しい。