エクストレイル安全性能向上!! ライバル続々登場で中古人気はどうなったのか!?

エクストレイル安全性能向上!! ライバル続々登場で中古人気はどうなったのか!?

 その年に登場したNo.1のクルマを選ぶ日本カー・オブザ・イヤーで、2019年を代表するクルマに選ばれたのがトヨタ「RAV4」だった。そのほか、トヨタ「ライズ」/ダイハツ「ロッキー」、マツダ「CX-30」が登場するなど、さまざまなサイズの国産SUVが登場した。

 RAV4やCX-30が登場したことで、さらに群雄割拠となっているのが、ミドルサイズクラス。RAV4やCX-30といったフレッシュモデルに加えて、ベストセラーのトヨタ「ハリアー」、先進の運転支援システムをSUVでいち早く採用した日産「エクストレイル」、7人乗りの3列シート車を設定するホンダ「CR-V」、そして日本一売れているPHEVを擁する三菱「アウトランダー」など多彩なラインナップとなっている。

 今回はハリアーに次ぐロングセラーモデルで、タフギアとして人気の高い日産「エクストレイル」の中古車事情をチェックしてみる。

文/萩原文博
写真/NISSAN

【画像ギャラリー】歴代エクストレイルと、マイナーチェンジした現行型の内外装をチェック!!


■強力ライバル登場と、消費税増税で流通状況が変化

 3代目となる現行型エクストレイルは、2013年12月に登場。現行型エクストレイルは都市向けSUVの「デュアリス」とモデル統合されたこともあり、先代までの直線基調の武骨でマッチョな外観デザインから、曲線を多用したモダンなデザインへと変更された。

 さらに、車体の上下の動きを予測しエンジンとブレーキを制御する「アクティブライドコントロール」や「アクティブエンジンブレーキ」などを採用し、オンオフ問わない高い走行安定性を実現した。搭載するパワートレーンは、デビュー当初は2Lガソリンエンジン+CVTのみだったが、2015年4月に1モーター2クラッチシステムという独自のハイブリッドシステムを搭載したハイブリッド車を追加した。

 2017年6月にマイナーチェンジを行い、内外装を変更したのに加えて、高速道路などで同一走行内の運転支援を支援する「プロパイロット」を搭載することで安全性能はSUVでアタマひとつリードした。

2000年に登場した初代エクストレイルや、2007年に登場した2代目とは異なり、3代目となる現行型は曲線を多用したモダンなデザインへと変わった

 そして、2020年1月に一部改良を行い、ミリ波レーダーの採用を発表。その結果、インテリジェントエマージェンシーブレーキの夜間時の認識性能が向上。またプロパイロットの性能向上、2台前の車両の動きを検知し回避活動をドライバーに促す「インテリジェントFCW(前方衝突予防警報)」が、全車に標準装備されるなど安全性がさらに向上した。

 SUVのなかで、トップレベルの運転支援機能を採用している現行型エクストレイルの中古車の流通台数は約2640台で、3カ月前の約2250台より約400台も増加している。中古車の平均走行距離は、3カ月前が約2.4万kmで今月は約2.8万kmと増加、その結果、平均価格は3カ月前の約210万円から、今月は約205万円へと値落ちしている。

 2019年は4月にRAV4、10月にCX-30というライバル車が登場したので、エクストレイルの中古車相場にどのような影響を与えたのか、平均価格を1年スパンでチェックしてみると、2019年1月は約212万円で、RAV4が登場した4月になるとさらに値落ちが加速、9月には当面の最安値となる約195.8万円を記録した。

 しかし、CX-30が登場した10月からは値上がりに転じ、現在は205万円となっている。やはり、ヒットモデルRAV4の登場による影響はエクストレイルにも及んでいたのだ。一方、10月からの値上がりは消費税増税と、2020年1月に行った一部改良前に走行距離の少ない、いわゆる「未使用車」が市場に大量に出回った影響によるものと言える。その証拠に2019年式~2020年式で走行距離500km以下という条件で検索すると約330台がヒットした。

ミディアムサイズSUVで圧倒的強さを見せるRAV4。RAV4の登場により、エクストレイルオーナーの乗り換えも発生し流通台数が増加、価格が下落したと考えられる

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