まもなく両側スライドドアの新型ムーヴ発売!!　新型ムーヴが待ち受ける新型ワゴンRと新型デイズとの全面戦争の行方は？

　2025年6月初旬発売予定の新型ムーヴ。ハイトワゴン初の両側スライドドアを採用し、価格は130万円前半のスタート。スズキも当然、黙ってはいない。そう、新型ワゴンRで対抗するのだ。加えて、日産は新型デイズを発売予定。今後、盛り上がっていくだろう、ワイトワゴン市場を紹介していこう。

文：ベストカーWeb編集部／写真：ベストカーWeb編集部

約2年を経て、新型ムーヴが6月初旬に登場！

　認証不正問題があったため発売が延期されていたが、ついに新型ムーヴが発売される。すでにティザー画像を見た方も多いと思うが、新型ムーヴはかなりスポーティなフロントフェイスでカッコいい。

　全高が1700mm以上をスーパーハイトワゴン、全高が1600mm前後をハイトワゴンと言われているが、新型ムーヴはハイトワゴンにあたり、このクラスでは初の両側スライドドアを採用する。

　詳しくはもう間もなく発表される内容を見て欲しいが、本企画のメインは、新型ムーヴの後ろに控えるニューモデルたちである。先に出る新型ムーヴを買ってよいものか、それともライバル車たちが出るのを待つか、大いに迷いそうである。

2026年春にデビュー予定の新型ワゴンRはフルハイブリッド？

　現在定着しているハイトワゴン市場もすべてはこのワゴンRが開拓したジャンルだが、その偉大な始祖、ワゴンRも大刷新して2026年春に登場するとみられている。

　一番のトピックは軽自動車初のフルハイブリッドを搭載すること。他社でもいまだ軽では実現できていないパワートレーンなので、登場したら大いに話題を呼び、販売にも大きく影響するに違いない。

　現在、軽自動車の販売の中心は全高1800mm級のスーパーハイトワゴンへと移行しているが、やっぱりその基本は全高1600mm級のハイトワゴンにある。ワゴンRはハイトワゴンの基本を作ったクルマ。全高の高いスーパーハイトよりも重心が低く、操安性に優れるハイトワゴンのメリットを活かすべく、意欲的なモデルチェンジを敢行する。

　ハイトワゴンはヒンジドアが主流で、これまでのワゴンRもヒンジドアだが、新型ではスライドドアを採用するという情報ある。だが、これは派生モデル「スマイル」のような存在となるかもしれない。

　やはり両側スライドドアはヒンジドアに比べ、コストが嵩むためだが、いまや軽のワンツーはN-BOX、スペーシアだから、かつての栄光を取り戻すには両側スライドドアが必要かもしれない。

　というのは、N-BOX、スペーシアは運転していると必要以上に全高（室内高）が高すぎるという意見もあるからだ。10cm低い1600mm前後の全高と両側スライドドア、となれば巻き返しもありうるのでは……。

日産デイズ＆三菱eKが2025年度にデビュー予定

　日産は第3四半期の決算説明会で、近未来の新型車をチラ見せした。その中には軽自動車が含まれており、発売時期として「2025年度（2025年4月～2026年3月」という記載があった。

　はたしてこの軽自動車はなにか。まず思い浮かぶのがEVのサクラだが、2022年デビューだけにフルチェンジには早すぎる。そもそもサクラはその前に商品改良を控えており、九州で作る新型リン酸鉄リチウムイオン電池を積むといわれる。その時期は2028年度が濃厚なのだ。

　となるとデイズしかない。現行デイズは2019年に登場しているから、6年目というタイミングはバッチリだ。ご承知のとおりデイズは三菱との合弁企業MNKVで作られるが（ekワゴンとは兄弟車）、現行モデルからは開発面を日産、生産面を三菱が担うという分担になっている。

　軽自動車向けの660ccエンジンを組み合わせたe-POWERについては、かねてから存在が噂されてきたが日本市場に限定される軽自動車の販売台数、コストを考慮すると実現する可能性は低い。BEVの新型サクラの登場が控えていることを鑑みてもマイルドハイブリッドがいい落としどころではないだろうか。

　もちろん三菱ブランドからはeKシリーズもリリースされるだろう。日産デイズを含め、いずれも2025年秋に登場するのではないだろうか。2025年～2026年にかけてハイトワゴン市場が盛り上がること必至である。