8月14日、石油情報センターが発表した8月12日現在のレギュラーガソリンの全国平均価格は174.9円と前週に比べ0.7円の値上がりで4週連続の値上がりとなりました。補助金10円が出ているのにこの価格です。ガソリン暫定税率が廃止されるのは早くても11月、もう待てません! こうなったら自衛策しかありません。ガソリン代を節約するにどうすればいいのか、解説していきましょう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock
タイヤの空気圧を高めると燃費がよくなる
野党7党によるガソリン暫定税率廃止法案が国会に提出され、早ければ1Lあたり25.1円のガソリン暫定税率が廃止されるのは2025年11月1日から。
ただし、物流コストを削減するといわれるトラックの9割を占めるディーゼル車の燃料、軽油にかかっている17.1円の軽油引取税の暫定税率はこの法案に盛り込まれておらず、見通しが立っていないというのが現状です。
燃費をよくするためにどうすればいいのか? まずは、タイヤの空気圧を計って空気圧が低くないかチェックしてみてください。
タイヤの空気圧は概ね1ヵ月で5~10%(10~20kPa)低下していき、空気圧が50kpa不足の場合、市街地では2.5%、郊外では4.2%、高速道路では4.8%も悪化すると確認されています。
それを踏まえたうえで、燃費をよくしたいなら空気圧を高めるといいでしょう。+20kPa、10%高めの空気圧が上限値です。高速道路だと0.05~0.1km/Lくらい燃費向上が期待できるでしょう。
ただし、乗り心地が悪くなったり、タイヤの寿命を早める弊害もありますので注意したいところです。
クルマを倉庫代わりにしない、使わない荷物はクルマには積まない
使わない荷物を積載していることは、収納代わりに使うことはラゲッジスペースの有効活用という見方もできますが、一般的には100kgの荷物を積んでいると3%の燃費悪化につながると言われています。WLTCモード燃費30km/Lのクルマは0.9km/Lの燃費悪化です。
これは平均値で信号の多い都市部の一般道ならもっと影響は大きいはず。100kgも無駄な荷物を積んでいないとしていても、ストップ&ゴーの多い走り方であれば確実に燃費に悪影響を与えます。1%の悪化でも月に500km走るとして燃費が10km/Lなら年間600L、6Lの悪化は1000円の出費と同じことになります。
また中身は入っていないからとルーフにジェットバッグやルーフキャリアをつけっぱなしにしているのは、空気抵抗をかなり増大させています。特に高速道路を走行する場合は、手間でも外して保管したほうが燃費は向上するでしょう。
アイドリングストップ機構は燃費はよくなるが考えもの
無駄なアイドリングを止めることは、誰でもできる燃料削減策です。荷物の積み下ろしや駅などで人を待っている間、コンビニに行っている間など、ついついアイドリングしたままにしているドライバーを見かけることも多いです。
一般的な2Lクラスのエンジン車の場合、10分間のアイドリングで消費するガソリンは130ccほどで、これだけで22円(リッター170円として)、1時間だと780cc、ガソリン代に換算すると1時間132.6円となります。
これがアイドリングストップをオンにしていれば削減されるわけですが、1時間ものアイドリングストップは、長い渋滞やストップ&ゴーが相当激しい環境下でないと到達するとは考えにくく、ガソリン代の節約量も正直なところ微々たるもの。
燃料代だけみればたしかに削減されていますが、実はアイドリングストップ機能を使うことで、バッテリーの劣化が早まり、バッテリーにかかるコストが増えてしまうことになります。アイドリングストップ搭載車のバッテリーは非搭載車のバッテリーよりも1.5倍ほど高く4万~5万円もします。
加えてアイドリングストップ非搭載車用のバッテリーよりも交換サイクルが早く、アイドリングストップ非搭載車の「3~4年に1度」に対し、アイドリングストップ車用バッテリーは多くの場合「18か月または24か月」と、おおよそ「2分の1」程度の寿命です。
結論としては、アイドリングストップの燃費への貢献は疑いようのない事実だが、ストップ&ゴーを繰り返すような停車時間が短い場合(5秒以下)、作動させないようにするのも場合によっては有効かもしれない。
車間距離をキチンと取って先読み運転
車間距離をきちんととって走ることも燃費を悪化させないコツといえます。車間距離が短いのは、自然渋滞が発生するメカニズムの一つでもありますが、前走車の加減速に対しシビアに反応しなくてはならなくなり、小刻みな加減速が要求されることになります。
JAFによれば、車間距離が短いことによって市街地で2%、郊外では6%も燃費が悪化した、というデータもあります。
なるべく一定速で巡航し、前走車の一時的な減速はアクセルを戻して車間距離が縮まる程度で吸収できれば、ブレーキによって減速して再び加速するという無駄を省けます。これは渋滞を吸収する運転でもありますが、燃費のよい、かつブレーキパッドを長持ちさせる運転でもあります。
ただし車間を空け過ぎると、後続ドライバーがイライラしてあおり運転を誘発することになりますので、ほどほどにしましょう。目安は距離ではなく、通過時間で測るといいでしょう。
電柱や路面の継ぎ目など目印をつけて、前走車が通過して2秒~3秒後に自車が到達する程度の間隔が、安全面からもちょうどいい車間距離です。














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