ルノーのコンパクトカー、クリオ(日本はルーテシア)の6代目がドイツ・ミュンヘンで開催されている「IAAモビリティ2025」で世界初公開! はたして、どんなクルマに仕上がっているのか、解説していこう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ルノー
見たこともない斬新デザイン!
ルノークリオは5世代に渡って世界120か国で約1700万台を販売、フランス史上もっとも売れたクルマとなっている。2025年上半期においても欧州販売台数トップの座を獲得している。そのクリオがフルモデルチェンジした。
欧州でこれだけ売れていればキープコンセプトになるのが世の常だが、ルノーはそうはしなかった。先代とはまったく異なるデザイン言語でデビューさせてきたのだ。
新型クリオのデザインはこれまでにルノーデザインの新しい潮流を感じさせるもので、ルノーのデザインチームは「すべてのダイヤルを変えた」という通り、彫刻的で官能的なシルエットが与えられている。まさにラテンのルーツを感じさせる。
フロントマスクを見てまず目につくのはC型のデイタイムランニングライトだが、その上にはショーケースのようなブラックハウジングに収められたプロジェクターヘッドライト、中央にはルノーのロゴ、ダイヤモンドをモチーフにしたフロントグリルも新しい。これまで世界的にC型のヘッドライトでみな同じと飽きたと思う人にとっては新鮮に感じることだろう。
ボディサイズは全長4120mm(+67mm)、全幅1770mm(+39mm)、全高1450mm(+11mm)、ホイールベースは2590mm(+8mm)と先代からひと回り延長されているものの、クーペを思わせる躍動感溢れるデザインでBクラスとは思えない存在感を示している。
リア回りもこれまで見たことがないデザインだ。大きく角度をつけたリアウインドウと力強いリアゲート、スポーツカーにインスパイアされた4つのテールライトが新型クリオの個性を主張している。
10.1インチのV字型ダブルスクリーンや照明付きのドアトリム
インテリアもチャレンジングだ。ダッシュボードは10.1インチのディスプレイが2つ並ぶ、「V字型ダブルスクリーン」を設置。そのほか、リサイクル素材と新しいウッド調パネルのほか、48色から選べるアンビエントライトを装備。ドアトリムには照明が付いているのも斬新。
ステアリング右側にはトランスミッションのシフトレバーが設置されている。また、キャビンには2つのUSB-Cソケットとワイヤレス充電器、リアには12Vソケットが装備されている。
極めつけは最新のインフォテイメントシステム「OpenR Link with Google built-in」と最大29の先進運転支援システム(ADAS)を搭載したことだろう。Bセグメントに上級クラスの装備を設定したことは嬉しいことである。
「OpenR Link with Google built-in」はGoogleマップによる最新のナビゲーション、Googleアシスタントによる音声操作やGoogle Playストアを介した100以上のアプリケーションへのアクセスを可能にするインフォテイメントシステムでAndroid AutoおよびApple CarPlayにも対応している。
新設計のシートデザインには、リサイクル素材、エコーグラフィック、そしてカラーステッチ(トリムによって異なる)が採用されている。引き続き5人が座れる快適な居住空間となっており、ラゲッジルームは通常状態で391Lの容量を確保している。
















コメント
コメントの使い方明らかにデザインとして1クラス上げてきた訳ですが、それは前提とする価格が1クラス上がっているから可能だったという事で。
価格上昇がどの程度なのか、庶民の車で収まっていてくれるのかどうか、ライバル比では? そこが焦点だと思います