トヨタのBEV「bZ4X」が大幅改良を実施した。航続距離の拡大、充電時間の短縮、そして家庭・外出先での充電環境強化まで、トヨタらしい“本気”がギュウギュウ詰まった内容だ。背景には「敵は炭素」と考えるトヨタのカーボンニュートラル戦略がある!
文:ベストカーWeb編集部/写真:トヨタ自動車
【画像ギャラリー】新しいbZ4Xの姿をタップリ見て!(35枚)画像ギャラリー「敵は炭素」戦略の中で磨かれたbZ4X
トヨタは、地域ごとのエネルギー事情に合わせて最適な技術を選択する「マルチパスウェイ」戦略を展開している。その中でbZ4XはBEVの中核モデルとして、トヨタのカーボンニュートラル実現を担う存在だ。
今回の改良では、ユーザーから要望の多かった「航続距離アップ」と「充電時間短縮」を実現。バッテリーのセル数を96個から104個へ増加し、総電力量を74.7kWhに拡大。これによりFWDで新型リーフを上回る746km、4WDで687kmという堂々たる一充電航続距離を達成した。
またeアクスルのエネルギーロスを約40%低減し、電費も改善。単に容量を増やすだけでなく、効率的なエネルギー運用にこだわっているのがトヨタらしい。
寒冷地性能も進化している。マイナス10℃環境下でも「バッテリープレコンディショニング」機能により、150kW急速充電器なら約28分で10〜80%まで充電できる。実際にノルウェー(マイナス30℃)などでの実地テストも重ねるなど、現場主義の改良が光る。
走りも“クルマ屋トヨタ”の意地!
走行性能にも抜かりはない。トヨタは「クルマ屋が作るBEV」と公言する通り、ドライバビリティを徹底的に磨いた。
4WDモデルはフロントeアクスルの出力を従来比約2倍とし、システム最大出力252kW(342PS)を発生。0→100km/h加速は6.9秒から5.1秒へ短縮と、へたなスポーツカーを凌ぐ俊足ぶりだ。
さらに回生ブレーキを4段階で調整できるようになり、シーンに応じたコントロール性を実現。加速のつながりもなめらかで、ドライバーの意のままに走るBEVへと進化した。
スタイリングも刷新。フロントはハンマーヘッド形状がより明確となり、真一文字のLEDランプが昼夜問わず存在感を放つ。インテリアは水平基調で開放感あるデザインに。Zグレードではパノラマルーフを採用し、乗るたびに「かっこいい」と思える仕上がりだ。
家でも外でも“ストレスゼロ”の充電体験
bZ4Xを支える充電面でも本格的な動きがあった。
まずトヨタ初となる純正普通充電器を販売店オプションで設定したのが注目点。6kW出力対応で、夜に充電すれば翌朝には満充電にできる。
デマンドコントローラー(別売)を組み合わせれば、ブレーカー落ちを気にせず家電と併用できる。設置からアフターフォローまで販売店がサポートするワンストップ対応も安心だ。
いっぽう外出時に使う急速充電では、新充電サービス「TEEMO(ティーも)」がデビューした。
このサービス、自社以外のBEV・PHEVユーザーも利用でき、月額基本料0円の「Lite」プランも用意される。アプリで検索から決済まで完結し、会員なら充電器の取り置き予約も可能だ。
TEEMO充電器の約3割は最大出力150kW対応で、利便性はトップクラス。新型bZ4X購入者は1年間無料(1回30分×月2回)という特典も付くからうれしい。






































コメント
コメントの使い方これ日産の面目丸潰れだな。リーフは100万円近く値下げしないと勝負にならないでしょう。
リーフより航続距離も長く価格も安い(?)のに、購買意欲が湧かないのは、そもそもEV以前に他のハイブリッドモデルがあらゆる意味で魅力的だからか?
最初からこの仕様で出していれば・・・初期型から足の良さや総合力はありましたが、BEVで一番大事な数字がこのレベルだったら・・・
日本でも世界でも、bZ4Xの立ち位置は今と全然違うものになっていたでしょうね。実際買った層が本気で指示していても、購入者が少ないBEVは、
質の高さやカタログ実現率より何より、広報の数字なのです