Uカー販売店スタッフのマイカー選びは職業柄、リセールを意識した選択になりがち。しかし、日常の足としての実用性も軽視できず、その選択は非常にシビアだ。中古車販売店スタッフの筆者がリセールと実用性を両立したクルマを紹介しよう。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:トヨタ、ホンダ、写真AC
高価格帯では鉄板のアルファードだが、あえてレクサスRXを推す
まず高価格帯で圧倒的な人気を誇るのはトヨタのアルファード。もはや中古車販売店ならどの店舗にも置いてある鉄板モデルといっても過言ではない。一時期に比べると中古車相場は落ち着いたものの、依然としてリセール最強の座は揺るがない。ただし、あまりにもわかりきった存在であるため、ここではあえてレクサスRXを推したい。
人気SUVとしてのブランド価値に加え、現行モデルはハイブリッドを中心に燃費、静粛性、走行性能のバランスが抜群。リセール面でも値崩れが少なく、販売店スタッフのマイカーに選ばれる率が高いのもうなずける。同じくレクサスLXもリセールは優秀だが、ボディサイズの大きさから日常使いでは扱いにくく、家族車としては敬遠されがちだ。
手頃なサイズと価格帯で人気のヴォクシー、ヴェゼル、ヤリスクロス
次に中価格帯ではヴォクシー、ヴェゼル、ヤリスクロスといったモデル群の評価が高い。いずれも新車、中古車市場の人気が高く、手頃な価格と高い実用性を兼ね備える。特にヴォクシーはミニバン需要の中心的存在で、広い室内空間と乗降性の良さが家族層にマッチ。コンパクトSUVのヴェゼルやヤリスクロスの使い勝手もよく、家族用に所有している人は多い。
Uカー販売店のスタッフがこれらを選ぶのは、単に使いやすいからだけでなく、売る側として「人気車を直感的に理解しておきたい」という理由も大きい。つまり、仕事とプライベートの両面で学べるクルマなのだ。
カスタム派の聖域、ジムニーとハイエースが熱い
そして最後に紹介するのが、カスタムを楽しむ層から絶大な支持を得るジムニーとハイエース。基本的にリセールを考えるならノーマルが有利だが、これら2車種は例外的にカスタムで価値が上がる可能性を持つ。
ジムニーはパーツの選び方次第で査定がプラスに働くケースもあり、軽自動車の枠を飛び越えた人気を維持。ハイエースはカスタム市場の規模が圧倒的で、いまやスポーツカーに代わるチューニングカルチャーの中心と言ってもいい。あるカスタムパーツメーカーによれば、近年最も盛り上がる車種はハイエースで、趣味性と実用性を兼ね備えたバンとして評価が高い。
リセールと実用性は両立可能なテーマ。Uカー販売のプロたちは、そのバランスを心得ているからこそ、理にかなった選択をするのだろう。売る立場でもあり、乗る立場でもある彼らが選ぶクルマこそ、賢いマイカー選びのヒントになる。
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