派手ではないが、堅実に売れ続けている車種がある。トヨタのシエンタはその代表格だろう。
昨年(2019年)の年間販売台数では、3列シート車としてトップとなる11万880台(2位はセレナの9万1956台、3位はヴォクシーの8万8012台)を販売。
2020年1月は6831台、2月は8266台と、昨秋の消費税導入以降、苦戦している新車市場でも好調をキープしている数少ないモデルといえる。
景気が悪くなって、「3列シートミニバンは欲しいけどアルファードやヴォクシーには手が届かないけどシエンタなら…」というユーザーが増えているような感じがする。
そんなシエンタも、現行型の登場は2015年7月。あと数か月で丸5年となり、そろそろ新型車への切り替えが噂される頃だろう。
では各トヨタ販売店に、新型への切り替え情報は入っているのか? 毎日新車ディーラーを回って「生の声」を集めている、遠藤徹氏に取材していただいた。
文:遠藤徹
写真:トヨタ、ホンダ、日産
【画像ギャラリー】2019年 3列シート車 年間販売台数トップ4
シエンタ次期型はどうなる?
トヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」は、現時点で入っている情報をまとめると、2021年中盤頃にフルモデルチェンジすることが有力となっている。
現行モデルの登場が2015年7月9日だったから、6年ぶりの世代交代となる。現行モデルが空前のヒット作となっているので、基本的にはキープコンセプトで開発を進めているはずである。
トヨタの次世代クルマづくりの考え方である「TNGA」を採用。現行の新型ヤリスをベースにホイールベース、全長を延長し、3列シート7人乗りと2列シート5人乗り車を設定する。
エクステリアデザインは現行の丸っこく、前後にブラックラインを走らせたキュート系のボディシェルから、直線と曲面を融合させたシンプル系の仕立てへと若干軌道修正するだろう。
丸っこくするとキュート性は強調され、個性が強くなるが、サイズが実質よりも小さく見えるとの販売店の評価を受け入れたともいえる。
ライバルのフリードがやや直線を生かすことで、ひと回り大きく見えて好評なことも配慮していると思われる。
ボディサイズは現行の全長4260mm、全幅1695mm、全高1675mm、ホイールベース2750mm、トレッド前後とも1480mmを全幅は5ナンバーサイズ枠で変えないものの、全長と全高は10~30mm程度延長、引き上げをするレイアウトとする可能性が強い。
こうすることでライバルのフリード並みかやや拡大することで見た目のサイズ感を大きくし、室内の居住スペースをたっぷり取る仕立てをする狙いがある。
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