冬の朝、クルマに乗り込んだ瞬間の冷え切った車内は、なかなかつらいものです。少しでも早く車内を快適に暖めたいところですが、「早く暖めよう」としてやっている行為が逆効果となっていることも。凍える車内をなるべく早く暖めるために知っておきたい、冬のクルマの知恵を3つ紹介します。
文:吉川賢一/アイキャッチ画像:Adobe Stock_ Petro/写真:Adobe Stock、写真AC
【画像ギャラリー】さむい……凍える車内をなるべく早く暖める方法は? 冬のクルマの知恵3選(7枚)画像ギャラリーエンジンをかけたら、できるだけ早く走り出そう
暖房を早く効かせるためには、エンジン始動後はできるだけ早く走り始めることがポイントです。クルマの暖房はエンジン冷却水の熱を利用しているため、暖房を効かせるためには、まずこの冷却水の温度を上げる必要があります。水温をスムーズに上げるためには、エンジンに適度な負荷をかけることが必要となりますが、アイドリング状態ではエンジンへの負荷が小さく、温度の上昇はどうしても緩やかになってしまうのです。
走り出せば駆動力を生み出そうとする力がエンジンにかかり、水温はより効率よく上昇、暖房を早く効かせることができます。
寒い朝はエンジンをかけてからしばらく待ち、車内が少し暖まってから走り出すという人は少なくないかもしれませんが、エンジンの暖機が必要とされていた時代はすでに過ぎ去りました。現在のクルマでは特別な暖機運転は必要なく、むしろ、アイドリングを続けることで燃料を無駄に消費してしまうため、お財布や環境によくない行為。もちろん、急加速をしたり、エンジンを高回転まで回したりする必要はなく、穏やかに走り出せば十分です。寒い朝こそ、できるだけ早く走り始めましょう。
暖房はAUTO任せ 手動なら風量は控えめに
暖房を早く効かせるには、温度や風量の設定も重要です。冷え切った車内に乗り込むと、つい暖房の温度や風量を最大にしたくなりますが、冷え切ったクルマでは、実は逆効果。前述したように、クルマの暖房はエンジン冷却水を利用しているため、エンジンが十分に温まっていないうちは、送風口から出てくる空気もまだぬるい状態。このタイミングで強い風を当ててしまうと、暖まるどころか、かえって寒く感じてしまいます。
オートエアコンを備えたクルマであれば、AUTOモードに任せるのがおすすめです。AUTOモードは、エンジン水温の上昇に合わせて送風量や吹き出し口を自動で調整し、冷たい空気を無理に送り出さないよう制御してくれるため、効率よく車内を暖めてくれます。
マニュアルエアコンの場合は、風量を控えめに設定し、吹き出し口は足元を中心にしましょう。暖かい空気は上へ広がる性質があるため、足元から暖めたほうが、車内全体が自然に温まっていきます。
シートヒーターとハンドルヒーターを活用しよう
エアコンだけに頼らず、体を直接暖める装備を活用するのも、寒い朝を快適に過ごすためのコツです。近年のクルマに搭載されているシートヒーターやステアリングヒーターは、まさに心強い存在。これらの装備は、スイッチを入れるとすぐに腰や背中、手のひらといった冷えやすい部分を直接暖めてくれるため、体感的な寒さは大きく和らぎ、車内全体がまだ冷えていても快適に感じやすくなります。
近年は、コンパクトカーや軽自動車でも装備されるケースが増えており、一度使うと冬場には欠かせない存在だと感じる人も多いはずです。車内全体が暖まる前から快適さを確保できる点は、大きなメリットです。
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寒い冬は上着を着たまま運転しているという人は少なくないと思いますが、運転時は上着を脱ぐようにしてください。上着を着ていると、肩や腕の動きが制限されてしまうことで、ハンドル操作などの動作がしにくくなるほか、万が一の際にシートベルトの拘束効果が低下してしまうおそれがあります。
エンジン始動後は穏やかに走り出し、暖房はAUTOモードや控えめな風量で効率よく使う。そのうえで、シートヒーターやステアリングヒーターといった装備を上手に活用すれば、体感的な寒さは大きく軽減できると思います。クルマの仕組みを理解して賢く使い、寒い季節もカーライフを楽しみましょう。
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