※カタログは個人所有のため、汚れなどがありますがご容赦ください。
1969年、スズキは、ダブルクレードルフレームに空冷2ストローク2気筒エンジンを搭載したロードスポーツT350を発売しました。
当時としては先進の6速ミッションを採用した意欲的な製品です。
=GT380誕生前夜=
スズキのロードスポーツのラインナップは、50ccから500ccまでの個性的なモデルがそろいました。
T350は、スズキ最大排気量T500に次ぐ大型モデルとして位置づけられました。
1970年、T350は薄型のヘッドライトを採用。カラーリングも一新されました。
自慢の2ストロークエンジンは、独自技術による鋳鉄スリーブ鋳込みの「アルフィンシリンダー」を採用し、焼きつきの無い高回転・高出力が得られることをPRしていました。
ロードスポーツですが、バー付きのハンドルを採用しています。当時は、強度確保の観点から採用していたと思われます。
1971年、T350はよりスポーティなスタイリングのGT350へと発展しました。
フューエルタンク形状を一新し、容量を3リットル増やして15リットルにしています。
エンジンは、シリンダーヘッドのフィン形状を変更して、より放熱効果を高めています。
なお、ヘッドライトは、薄型から半円球型に変更されました。
“GT”は、スズキのロードスポーツのブランドネームとして採用され、シリーズ化が図られていきます。
=競争が激化した350クラス=
GT350は、排気量が315ccのため、350ccフルスケールの他車に比べ、最高出力においては劣勢となっていました。
ヤマハ RX350は、GT350と同じ2ストローク2気筒ですが、2.5PS高い36PSを発揮。
カワサキ 350SSは、2ストローク3気筒でクラス最強の43PSとしていました。
ホンダ CB350セニアは、4ストローク2気筒で最高出力36PS。フロントディスクブレーキの採用で、先進性をアピールしました。
スズキは、激戦の350ccクラスに新型モデルを投入する必要性に迫られました。
=クラスレスのGT380の誕生=
1972年初頭、スズキファン待望のGT380が誕生しました。
これまでの排気量によるクラスの概念を超えた380cc(371cc)の設定としました。
ボア・ストロークは、GT250と同じため、2気筒に1気筒追加したかのような3気筒エンジンによって、クラスレスの独自路線を選択しました。
1971年に誕生した、水冷2ストローク3気筒GT750の影響も受けたと思います。
また、独自技術のラムエアーシステムを採用し、空気の流速を速めることで、シリンダーヘッド部の冷却に効果を発揮しました。
そして、3気筒4本マフラーによって、重厚感と存在感を高めることにも成功しました。
=中型免許の新設で人気沸騰=
二輪車の免許制度は、社会問題となった暴走族の影響もあり、1975年9月以降は401cc以上のバイクは大型免許が必要となりました。
大型免許を取得するためには、教習システムが無かったため、合格率が極めて低い難関の試験に合格する必要がありました。
そのため、400cc以下のバイクに乗るための中型免許を取得する人が急増しました。
二輪各社は、寝耳の水の免許制度変更に伴う新製品開発を行う必要に迫られることになりました。
ホンダは、1974年12月に発売したばかりのCB400 Fourが408ccのため、中型免許に合わせた398ccのモデルを開発することになりました。
ヤマハとカワサキも、それまでの350ccを400ccに排気量アップするなど、制度変更によって余計な時間とコストをかけることになりました。
中途半端な排気量と思われたGT380ですが、各社が400ccモデルを投入するためには時間がかかるため、人気が沸騰しました。
重量車のイメージがある車体サイズや3気筒4本マフラーなどがファンに支持されました。
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/527728/
“サンパチ”の愛称で人気を博したGT380【カタログは時代を映すバックミラー 第16回】【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/527728/527751/

















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