ミライースtuned by D-SPORT Racingが正式発表になって国沢ミライースへの注目度もうなぎのぼり。全日本ラリーで本気で攻めた結果、このクルマの新しいポテンシャルが発見できた
文:国沢光宏 写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】軽くておもろい! 写真からも躍動感や楽しさが伝わってくる!! まさに陸の零戦ミライースターボの攻めっぷりを見て!(6枚)画像ギャラリーパワー不足を軽さとテクニックで補う楽しさを再発見!
ミライースtuned by D-SPORT Racing(以下ミライースDSR)が発表となった直後の全日本ラリーということで、コースアウトしたら縁起悪い。はたまた遅いと「な~んだ!」みたいに思われちゃう。抑えて走ったらいいのか、攻めるべきなのか大いに迷うところ。
加えて当日は大雨予想。普段使っていない林道って、雪道のように滑るコケや前のクルマがインカットしたことで出てくるヌルヌルのドロで手強いのなんの。
妙にプレッシャーかかりますね!? とはいえラリー始まるとスイッチ入っちゃうので攻めるしかないんですけど(笑)。
さて、今回の「進化点」は、車載工具の充実である。開幕戦、パンクを喫し、タイヤ交換すれば全く問題なかったのに、17mmのソケットを積んでなく(ノーマル用の21mmは入っていた)泣く泣くリタイア。今までミライースで12戦ラリーに出たのだけれど、1回もパンクしていなかったことが裏目に出た。そんなことからチェックしていなかった。
猛省し、油圧ジャッキや、電動インパクト、その他、ソコソコの修理ならできる工具をキッチリ積んだ。必要性さえ認識出れば対策は完璧にできるチームなのである。ただ後述する通り次なる”試練”に出くわしてしまった。失敗や学びがないと前に進めない。事前に様々なことを想定し、準備出来るようにしておくのが今後の課題でございましょう。
もう一つ。今回のラリーで新しい「そうだったのか!」に気づく。SS3はウエットながら3速以上のコーナーばかり。4速が吹け切って5速に入るほどの高速コースだった。レッキ走行の時からハイスピードになると予測できたので「ウエットになったらイヤだなぁ」と思っていたのにスタートしたら楽しい! 絶対的なパワーこそないけれど、軽いので意のままに操れる。
660ccの軽自動車だと思えないほどワクワクしますね! クルマの性能をフルに堪能できるからだと思う。楽しく走れるとタイムも付いてくる。57台中の40位! 39位は4WDターボのGRヤリスだし、41位がスーパー耐久で速いフィットRS。サーキットを走ったら、まったく勝てる相手じゃありません。ちなみにミライースの乗員込みパワーウエイトレシオは11.5kg/psしかない。
ドライでタイヤ性能の違いが出るSS12のタイムと比べたらハッキリとわかる。丁寧にフルアタックしたのだけれど、明らかなミスをした2台を除けば最下位だった。考えてみれば直線の加速はパワーウエイトレシオで決まるし、コーナリング速度もタイヤの性能次第。普通1回のラリーで8本以上使うハイグリップタイヤなのに、ミライースは4本で3回ラリーに出られるヨコハマタイヤのネオバだ。
本来なら最下位でも不思議じゃないけれど、最終的なリザルトは完走49台中37位。そして存分に楽しめた。「そうだったのか!」という気付きは、私のクルマ評価の原点である『サーキットの狼』の主人公が乗っていたロータス・ヨーロッパ的な特性を持つことだ、と改めて実感したこと。飛行機好きなら、パワーこそないけれど、素晴らしい旋回性能を持つと言われた零戦に近いかもです。
パワーはないが軽快で意のままに走れる。そしてすべてでリーズナブル。タイヤもさることながら、昨シーズンは全日本ラリーに5戦出てブレーキパッドも交換せず。100台完売が予想されるミライースDSRで地区戦ラリーに出ても、部品交換なしで1シーズン走れると思う。
ガソリンだって喰わない。佐賀戦は9分目くらいでスタートし、途中で合計20リッター入れたのみ。ラリー終わって半分近く残っていた。ちなみに全開で攻めた時の燃費は6~7km/Lだ。
【画像ギャラリー】軽くておもろい! 写真からも躍動感や楽しさが伝わってくる!! まさに陸の零戦ミライースターボの攻めっぷりを見て!(6枚)画像ギャラリー









コメント
コメントの使い方