山間部だけでなく高速道路で突然飛び出してきた動物との衝突事故、いわゆる「ロードキル」が多発しているのです。こうした事故で意外と知られていないのが、保険の補償範囲。「車両保険に加入しているから安心」と思っていても、契約内容によっては補償対象外となる場合があります。事故後に初めて補償内容を知り、修理費の高さに驚く人も少なくありません。
文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(メイン画像=Alpha)
【画像ギャラリー】シカとぶつかると保険は使える!? 動物事故で知っておきたい補償のポイントまとめ(6枚)画像ギャラリー動物との接触事故は補償対象になるケースが増えている
クマやシカ、イノシシなどの野生動物と衝突した場合、単独事故と判断されてしまい、エコノミー型車両保険では補償対象外となるケースが多くあります。しかし近年、保険商品の見直しにより、エコノミー型でも動物との接触事故を補償対象に含める保険会社が増えてきました。
ただし、注意したいのは、エコノミー型なら必ず補償されるわけではない点です。補償内容は保険会社や契約プラン、契約時期などによって異なるため、「動物との接触が対象かどうか」を事前に確認しておきましょう。
避けようとした結果の事故は自損事故扱いになる
野生動物との事故で特に注意したいのが、動物を避けようとして起きた事故です。
例えば、夜間の山道や高速道路で突然シカやイノシシが飛び出してきた場合、多くのドライバーは反射的に急ハンドルや急ブレーキで回避しようとします。しかし、その結果としてガードレールや塀、電柱などへ衝突してしまうケースは少なくありません。こうした事故では、動物が関係した事故でも接触していないため、自損事故として扱われることが多いです。
そのため、動物との事故も補償されると思っていたのに、保険が使えなかったというケースも実際に起きています。もちろん、突然の飛び出しに冷静に対応するのは簡単ではありません。しかし、無理な回避操作によって被害が拡大する恐れもあるのです。
また、事故後は「動物だから警察を呼ばなくてもいい」と自己判断せず、必ず警察へ届け出を行うことも大切。保険請求時には事故証明が必要になる場合があり、届け出をしていないことで手続きがスムーズに進まないこともあります。
【画像ギャラリー】シカとぶつかると保険は使える!? 動物事故で知っておきたい補償のポイントまとめ(6枚)画像ギャラリー野生動物との事故は誰にでも起こり得る
野生動物との事故は、今や山道だけではなく、高速道路や市街地周辺でも起こり得る身近なリスクになっています。
近年は、エコノミー型でも動物との接触事故を補償対象に含める保険会社が増えてきました。一方で、動物を避けようとして起きた単独事故は、自損事故扱いとなり補償対象外になるケースもあります。
そのため、速度を守ることはもちろん、「動物が飛び出してくるかもしれない」という意識を持って運転することが大切です。
また、ドライブレコーダーを取り付けることで、事故状況の確認や保険対応がスムーズになる場合もあります。そのため、万が一に備えてドライブレコーダーの設置は非常に重要です。実際、映像が残っていることで事故状況の確認がスムーズになり、保険会社への説明もしやすくなるでしょう。ドラレコ映像がなく、事故現場の写真や警察への届け出も無い場合、「単独で壁にぶつけた事故ではないか」と判断が難しくなる可能性もあります。
事故後は必ず警察へ連絡し、事故証明を取得しましょう。可能であれば、車両の損傷状況や現場周辺をスマートフォンで撮影しておくと、後の証明材料になる場合があります。
車両保険に入っているから安心と思い込まず、補償内容を一度確認し万が一への備えにつなげておきましょう。
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