「内気循環」では外気がほぼ車内に入らず、クルマの中がまるで自宅のリビングのように感じる。エアコンもよく効いて快適だが、ホントにそれでいいのか? 運転中にすぐ眠くなる人、もしかしてソレが原因かも……。
文:山口卓也/写真:写真AC
【画像ギャラリー】ずっと内気循環は逆効果! (6枚)画像ギャラリー外気導入と内気循環の違いは?
カーエアコンの空調管理モードには「外気導入」と「内気循環」があり、「外気導入」は外気を車内に取り込んで車内の換気を行いたい時に使用。そして「内気循環」は、外気をある程度遮断して車内の空気を循環させたい時に使用することが知られている。
マニュアルエアコン車では「クルママークに外から風が入る様子」を描いた「外気導入モード」、「クルママーク内で風が巡る様子」を描いた「内気循環」スイッチ(もしくは切り替えレバー)がある。
しかし車種によるが、現在主流のオートエアコン車では「内気循環」スイッチのみがあることが多く、その場合はスイッチ点灯で内気循環、消灯で外気導入となる。ただ、ドライバーのなかにはこのスイッチがどんな意味を持つのかいまいちわかっていない人も……。
まずは取り扱い説明書をよく読んで、自身のクルマの外気導入と内気循環の切り替え法は知っておきたいもの。
外気導入のメリット
・素早く換気ができる
・車内の酸素濃度が下がらない
・ウィンドウの曇りが取れやすい
内気循環のメリット
・外気を遮断するため冷暖房が早く効き、冷暖房効率が上がる
・エアコン効率が上がり、コンプレッサーの負荷が減ることで燃費が若干向上する
・排気ガスや花粉、車外の汚れやニオイをある程度遮断できる
ずっと内気循環だとデメリットも!
車外の排気ガスやニオイ、花粉などを車内に入れたくない人は、「2つのモードのメリットとデメリットはわかったけど、とりあえず内気循環でいいのでは?」と思うかもしれない。しかし、常に内気循環にするデメリットは
・イヤなニオイが車内に滞留する
・湿気がこもってカビや雑菌が繁殖しやすくなってエアコンからの悪臭の原因に
・乗員の呼気や車内の湿気が高まるとウィンドウが曇る
・長時間使用では二酸化炭素濃度が上がり、頭痛や眠気を招く
などがあり、事故につながりかねない危険な状態になる場合がある。よって、常に内気循環とすることは避けたい。
事実、2019年にJAFが行ったユーザーテストでは、内気循環のまま走行したクルマの二酸化炭素濃度は外気導入と比べて約5.5倍もの数値を記録。
乗車した人の中には眠気や軽い頭痛を感じる人もおり、そのままでは安全に運転することが難しくなりそうな状態となった。
また注目すべきは車内の花粉流入量。外気導入のままでもわずかな量しか確認できず、「花粉対策」としてのみ内気循環にする行為はそれほど効果のあるものではなかった。
これは、現代のクルマのエアコンフィルターの性能が上がっており、外気導入であってもフィルターである程度の花粉は除去できるため、それほど心配する必要はない。
それよりも、「乗降時に衣服についた花粉を丁寧にはたき落とす」「花粉が付着しにくい衣服を着る」などのほうが効果的。
⚫︎花粉が付着しにくい衣服とは?
花粉症の人なら当たり前に知っているだろうが、衣類の素材によって花粉が付きやすいものがあり、最も付きやすいのはウール素材(コットンの約10倍)。特にフワッとしたセーターやコートは要注意!
また、繊維の隙間に入りやすいフリース素材やモヘヤ素材、畝(うね/デコボコの部分)と毛羽立ちが特徴のコーデュロイ(主流素材は綿、ウールやナイロン混紡もある)、フワフワのファー素材の付いた服なども花粉が付着しやすいので避けるべき。
逆に、表面が滑らかな素材、例えばナイロン素材やコットン素材のものは付着しにくいが、違う素材を組み合わせると静電気が発生しやすくなる特性がある。
静電気が起こると花粉が付着しやすくなるので静電気を起こさない組み合わせ、例えばプラスに帯電するナイロンやウールにマイナスに帯電するアクリルやポリエステルなどの組み合わせは避けるべきで、もし組み合わせるならプラス同士、マイナス同士を組み合わせたいもの。
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