30周年を迎えたデミオ/マツダ2を記念する試乗会は、思わぬニュースとともに忘れられない一日となった。試乗当日に行われたマツダの決算会見で、生産終了が正式に公表されたのだ。12年にわたり熟成を重ねた現行型は、コンパクトカーとは思えない質感と走りを獲得した一台。その魅力を改めて確かめた!!
※本稿は2026年5月のものです
文:橋本洋平/写真:望月勇輝
初出:『ベストカー』2026年6月26日号
贅沢なロングセラー現行のラストダンス
デミオ&マツダ2の30周年記念試乗かと思いきや、事態は一転した。たまたまロケ当日に行われていたマツダの決算会見において、毛籠社長が、マツダ2がまもなく生産終了となることを明かしたのだ。
そもそも現行マツダ2はデミオと名乗っていた時代から数えればまもなく12年というロングセラー。
2025年にはディーゼル仕様がカタログ落ちしたこともあるし、海外のマツダ2はヤリスハイブリッドの顔違いとなっている。いずれにしろ純血マツダコンパクトが消滅の危機にあることは間違いない。
複雑な気持ちでマツダ2を見れば、マイナーチェンジを重ねて細部まで丁寧に作られるようになったことに気づく。
2トーンカラー実現のため、CO2排出量まで考え、2度塗装するのではなくフィルム技術で乗り切ったというルーフ。
インテリアは他グレードでは華やかなカラーも選択できるが、今回の15 SPORT+ではバックスキンタイプを奢り、およそコンパクトカーと思えぬ質感を生み出している。
コンパクトカーとは思えない意のまま感
走らせれば手足のようにというか、自らの身体のように手の内に収めやすい。5ナンバーサイズは商店街の人ごみを縫って進むこともやはり容易。パーキングでも取り回しやすくカメラ頼りにならず、駐車枠に余裕を持って止められ、乗降時だって隣のクルマにドアをぶつける心配も無用。
別に普通だろと言われることばかりだが、近年大きなクルマに当たり前のように乗っていると、このコンパクトぶりが幸せだったと思う(古い?)ようになる。
だが、そんなコンパクトなだけで終わらないのがマツダ2のよさ。すなわち、高速で速度をあげた時、コンパクトらしからぬ骨太な走りを展開する。
SUVでは得られない地に足のついた一体感。このクラスにしてはハイキャスターを選択し高速安定性を確保。1.5Lエンジンも高回転まで気持ちよく吹け上がる。4気筒ならではの、質感の高い滑らかさもたまらない。
試乗車はパドル付きのATだったが、ブリッピングも勇ましい。MTのラインナップがあるところもさすが。
この世界、本当に終わらせていいの? 長寿ゆえの販売右肩下がりは当然だが、名称変更した2019年以降は落ち込んだ。やはりデミオで復活がマスト? あのカッコイイコンセプトが登場したら嬉しいんだけどなぁ。
●マツダ MAZDA2 15 SPORT +
・全長×全幅×全高:4080×1695×1550mm
・ホイールベース:2570mm
・車両重量:1170kg
・エンジン形式:直4 DOHC
・総排気量:1496cc
・エンジン最高出力:110ps/6000rpm
・エンジン最大トルク:14.5kgm/3500rpm
・タイヤサイズ:185/60R16
・トランスミッション:6AT
・価格:228万1400円


















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