2026年7月28日に発売されたBYDの軽EV「ラッコ」は、広い室内や両側電動スライドドアだけが売りではない。BYDによれば、世界初のSDVベース軽EVであり、通信を使ったOTAによって購入後も機能を更新できるという。では、いったい何が変わるのか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、BYD
【画像ギャラリー】ついに判明したラッコの室内空間がコレ!! シートやインパネに大接近!(18枚)画像ギャラリースマホのようにソフトウェアを更新できる軽EV
SDVとは「ソフトウェア・ディファインド・ビークル(ソフトウェア定義型車両)」の略。簡単にいえば、ソフトウェアによって機能や使い勝手を進化させられるクルマだ。
ラッコはOTA(Over The Air=無線データ通信)に対応し、販売店へ入庫して機器を接続しなくても、通信を通じて車載ソフトウェアを更新できる。BYDは「常に最新モデルと同じソフトウェアに更新」でき、購入後も機能、使い勝手、利便性が継続的に進化すると説明している。
ポイントは、単に地図データやディスプレイの表示を更新するだけではないこと。BYDはコックピット、駆動系、運転支援、ボディ制御など、幅広い領域のOTAを想定している。ラッコもシャシやボディだけでなく、駆動・制御システムまで新設計。最初からソフトウェア更新を前提に生まれた軽EVなのだ。
過去のBYD車ではエアコン操作まで変わった!
では、ラッコにはどんな機能が追加されるのか。残念ながら、発売時点では具体的なアップデート予定までは発表されていない。ただし、すでに販売されているBYD ATTO 3の実例を見ると、その可能性はなかなか面白い。
ATTO 3ではOTAによって、音声でのナビ操作やブラウザ、Amazon Music、カラオケなどを追加。デイタイムランニングライトを消すスイッチや、画面を3本指で操作してエアコンの温度と風量を変更する機能も後から加わった。ユーザーの要望を受け、操作方法そのものが改善された例だ。
ラッコでも、タッチスクリーンの表示や音声操作、スマートフォン連携、安全運転支援の制御などが更新される可能性はある。ただし、これはあくまでSDVとして想定できる範囲。BYDがラッコ向けに実施を確約した内容ではない。
もちろん、OTAも魔法ではない。カメラやセンサーが付いていないグレードにアラウンドビューモニターを追加したり、200の航続距離210kmを300シリーズと同じ320kmに変えたりはできない。進化するのは、搭載済みのハードウェアで実現できる範囲だ。
それでも、納車された瞬間が機能の完成形ではないというのは新鮮。何年乗っても使い勝手が古びにくいことこそ、ラッコ最大の隠れた魅力かもしれない。
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