2025年9月に発売された新型プレリュード。24年ぶりの復活には、長年その日を待ち続けてきたファンから歓迎の声が数多く寄せられた一方で、「マニュアル車がない」「タイプRやタイプSが欲しい」と、期待が大きかったからこその物足りなさを指摘する意見も少なくありませんでした。
しかし、発売から約11カ月が経過した現在、登録台数の推移やオーナーの評価を見ると、市場での受け止められ方には少しずつ変化がみられます。Honda S+Shiftを採用したハイブリッドスポーツは、実際にどのような評価を受けているのでしょうか。新型プレリュードの現在地を改めて確認します。
文:吉川賢一/写真:HONDA
【画像ギャラリー】流麗なスタイルと走りが魅力!! ホンダ新型「プレリュード」(17枚)画像ギャラリー発売当初は「600万円出すならタイプR」という声も少なくなかった
2025年9月の発売開始から、まもなく1年を迎える新型プレリュード。かつてデートカーとして一世を風靡し、多くのファンを魅了した名車の24年ぶりとなる復活には、大きな期待が寄せられましたが、実際に登場したのは617万9800円(税込)のハイブリッド専用モデル。当初は「600万円も出すならシビック タイプRを買う」「MTがないのは残念」といった厳しい意見も少なくありませんでした。
FL5シビック タイプRは、ニュルブルクリンクで鍛えられた走りを武器とする、ホンダのフラッグシップスポーツです。最高出力330PSを発揮する2.0L VTECターボエンジンと6速MTを組み合わせ、「速さ」という価値を分かりやすく体現したモデルです。
これに対して新型プレリュードは、2.0L e:HEVを採用したハイブリッドスポーツです。新開発のHonda S+Shiftで新しい走りの楽しさを提案したものの、発売直後は「演出に過ぎないのでは?」「何がすごいの?」と、カタログスペックだけでは魅力が伝わりにくい面があったほか、「タイプRではない」という点ばかりが取り上げられ、魅力が十分に伝わっていなかった面もありました。
しかし、実際に納車が始まりオーナーのもとへクルマが届き始めると、その評価は少しずつ変わっていきます。発売直後の反響は想定以上で、Hondaによると、2025年9月5日の発売から約1カ月後の10月6日時点で累計受注は約2400台。月間販売計画300台の実に約8倍に達し、一部販売店では受注を停止するほどのスタートだったそう。特に「Honda S+Shift」に対して、「思った以上に気持ちいい」「これはタイプRとは違う楽しさがある」といった感想が聞かれるようになったのです。
実際に乗ると評価が変わった。「タイプRとは違う楽しさ」が見えてきた
プレリュードの2.0L e:HEVは、エンジン単体で最高出力141PS(104kW)、駆動用モーターは184PS(135kW)を発揮します。330PSを誇るシビック タイプRのような、絶対的な速さを追求したモデルではありません。
それでも、実際にプレリュードに乗ったオーナーからはその走りを評価する声が多く聞かれ、とくにアクセル操作に対するモーターならではの鋭いレスポンスや、滑らかな発進と力強い加速は満足度の高さにつながっています。また、パドル操作で減速度を7段階から選べる減速セレクター、タイプRと共通の足回りを活かした軽快なハンドリングなど、スペック表の数値には表れない「感性」の部分も支持を集めています。
何より大きいのが、「毎日ストレスなく乗れるスポーツカー」という点です。静粛性や乗り心地、実用燃費の良さも兼ね備え、普段の通勤から週末のロングドライブまで気負わずに付き合うことができます。
発売前は理解されにくかったHonda S+Shiftも、実際に体験したオーナーからは、高い評価を集めています。モーター駆動力、エンジン回転、シフトフィール、擬似サウンドを統合制御し、ドライバーに「クルマと対話している感覚」をリアルにフィードバックしてくれるHonda S+Shiftは、MTのようなダイレクト感とはまた違う、ハイブリッドだからこそ実現できた新しいスポーツフィールとして認知され始めているようです。





















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