まさに戦国時代と言っていいコンパクトカー界において、王者フィットが(現行型としては)初のマイナーチェンジを実施した。
2017年6月29日発表、30日発売。世界中で販売され大きな支持を集めているフィット初のマイチェンでどこがどう進化したのか。じっくり紹介していきたい。
文:ベストカーWeb編集部 写真:西尾拓人、HONDA
■コンパクトカー界に変革をもたらし続けるフィット
2001年に初代フィットが登場して以来、コンパクトカー界の先頭を走り続けてきたホンダ・フィット。
センタータンクレイアウトという衝撃的な新技術で、圧倒的な室内空間としっかりした走行性能を両立することで、初代フィットはこのクルマが属する国産2BOXカテゴリーに革命を起こしたと言っていいだろう。
2007年に2代目へと進化し、2013年には3代目へと切り替わって、世界中で愛されるグローバルカーへと進化した。
そんなフィットのマイナーチェンジである。主な変更点は以下のとおり。
◎Honda SENSING(衝突軽減ブレーキや誤発信抑制機能等)の採用
◎内外装のデザイン変更
◎静粛性と乗り心地を向上
◎燃費性能を向上
やはり特に注目すべきはHonda SENSINGの設定だろう。
これはレジェンド、アコード、ステップワゴン、ヴェゼルなどに搭載された先進安全技術パッケージで、ミリ波レーダーと単眼カメラで車両前方の状況を確認し、ブレーキとステアリングの制御を協調するシステム。
衝突軽減ブレーキや誤発信抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能などが組み合わされる。
一部のベースグレードを除いた、中心グレードにはほぼ装備されており、ホンダの安全技術普及にかける思い入れの強さが見てとれる。
今回のマイナーチェンジにあたり、実車をマジマジと見る機会があったのだが(まだ乗ってはいない。早く試乗したい……)、やはりフィットの価格商品力(特にガソリン仕様)と室内空間の広さは、他のコンパクトカーと比べても出色のデキといえる。
ポイントはやはり後席に座った時と、後席背もたれを倒して大きい荷物を積んだ時。
あの広大なスペースは、一度見てしまうとライバルのコンパクトカーを見た時に「うーん……狭いなあ……」とどうしても頭をよぎってしまう。
いや燃費とかハンドリングとかスタイルとかブランド力とか、このクラスのコンパクトカーにはいろいろな指標があることはわかっている。
わかっているんだけどしかし、この「手頃な価格」&「広い室内」というフィットの特徴は、やっぱり心惹かれる魅力なんですな。
【フィット 13G・L(FF)主要諸元】
- 全長3990mm×全幅1695mm×全高1525mm
- ホイールベース2530mm
- 最低地上高135mm
- 車両重量1060kg
- エンジン直4、1.3L、
- 最高出力100ps、最大トルク12.1kgm
- JC08モード燃費24.6km/L(HYBRIDは37.2km/L)
- 価格165万3480円(HYBRID・L Honda SENSING(FF)は207万9000円
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