愛らしい姿にEVならではの力強さを秘めた、ホンダ スーパーワンとフィアット500e。どちらも4人乗りの小型電気自動車だが、スーパーワンは走りと実用性、500eはデザインと上質感を前面に押し出す。日本の道で楽しむなら、軽快な5ドアか、それともイタリア生まれのお洒落な3ドアか。現行日本仕様で比べてみよう。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】カブリオレ、カッコ良! フィアット500eの内外装をイッキ見!(17枚)画像ギャラリー95ps対118ps!! それでも加速感は意外に接戦か
比較するフィアット500eは、固定式ガラスルーフを備えたハッチバックのアイコン。最高出力118ps、最大トルク220Nmを発生し、スーパーワンのBOOSTモード使用時における95ps/162Nmを上回る。高速道路での余裕や力強さでは500eが優勢だ。
ところが車重は、500e アイコンの1330kgに対してスーパーワンが1090kg。実に240kgも軽い。最高出力時のパワーウェイトレシオを単純計算すると、500eが約11.3kg/ps、スーパーワンが約11.5kg/psと大接戦になる。街なかでの飛び出し感やコーナーでの身軽さなら、スーパーワンも簡単には引き下がらない。
ボディサイズはスーパーワンが全長3580×全幅1575×全高1615mm、500eが3630×1685×1530mm。500eは50mm長く110mmワイドで、低く構えたプロポーション。一方のスーパーワンはホイールベースが200mm長く、背の高い5ドアボディで室内空間を稼いでいる。
航続距離は500eの335kmに対してスーパーワンは274km。61kmの差があり、遠出の安心感では500eが上だ。ただしバッテリー容量は42kWh対29.6kWh、交流電力量消費率は128Wh/km対114Wh/km。小さな電池を効率よく使う設計ではスーパーワンが勝る。
走りのスーパーワン、洒落感と快適性の500e
スーパーワン最大の武器は、通常47kWから70kWへ出力を高めるBOOSTモード。仮想7速シフト、パドル操作、アクティブサウンドが連動し、EVなのにエンジン車を操るような高揚感を楽しめる。リアドアを備え、後席のダイブダウン/チップアップが可能なのも大きな強みだ。
500eはノーマル、レンジ、シェルパという3つの走行モードを用意。アダプティブクルーズコントロールやトラフィックジャムアシスト、10.25インチUconnect、360°パーキングセンサーなど、街乗りから高速道路まで快適に使える装備がそろう。3ドアゆえ後席へのアクセスでは不利だが、固定式ガラスルーフとFIATモノグラムエコレザーシートが生む洒落た雰囲気は唯一無二だ。
補助金適用前の車両価格はスーパーワンが339万200円、500e アイコンが577万円。差額は237万9800円となる。速さを演出まで含めて楽しみ、荷物や後席も日常的に使うならスーパーワン。航続距離、上質装備、そして眺めるだけでも満足できるデザインに価値を感じるなら500eだ。実用的な電動ホットハッチか、走るイタリアンデザインか。両車は似たサイズでも、欲しくなる理由がまるで違う。
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