数年後の売却額まで見据えて選ぶのが当たり前となった現代のクルマ選び。だが、ここにきて人気の高さだけでは説明できない意外な動きも!? 愛車の価値を左右するものとは何なのか? そして購入前に「高く売れそうなクルマ」を見抜く手がかりはどこにあるのか? 知らずに選ぶと損をするかもしれない、そのカラクリに迫る!
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】え、あのクルマそんなにリセールや残価いいの!? 買い安くて資産価値もイイ車種をイッキ見!(24枚)画像ギャラリー3年で60万円差!? クルマの「売却額」はここまで変わる!
クルマは自分の用途や好みに合った車種を予算の範囲内で選ぶのがベストだが、高額商品だから高値で売却できることも大切だ。
特に新車として購入してから3年程度で売却する場合は、車種によって売却額の差も開く。例えば300万円のクルマを購入すると、人気車であれば3年後には新車価格の60%、つまり180万円で売却できる。
しかし不人気車だと、40%程度に下がることもあり、120万円くらいになってしまう。300万円のクルマでも、車種によって売却額に60万円の差が生じる。比率に換算すると、高値で売れるクルマは、そうでない車種に比べて1.5倍の金額で売却できる。
ユーザーが高値で売却できるか否かは、主に中古車市場の人気度で変わる。中古車市場で人気の車種は、高値で売れるから、中古車業者も積極的に手に入れたい。そこでユーザーの売却額も高くなるわけだ。
特に注目されるのが海外の需要だ。海外で人気の車種は、中古車輸出も活発になり、国内では中古車業者が車両を奪い合う。そのために意外な車種の売却額が高騰することもある。
ヴェゼルが新車価格超え!? 海外でガソリン4WDがモテるワケ
2026年8月時点で見ると、例えばホンダ ヴェゼルにノーマルガソリンエンジンを搭載したG 4WDだ。国内で販売されるヴェゼルのパワーユニットは、ハイブリッドのe:HEVが圧倒的に多い。ノーマルガソリンエンジンのG 4WDは人気が低く、売れ行きも僅かだ。
それなのにヴェゼルでは、G 4WDの売却額が圧倒的に高く、新車価格と同等か、新車価格の1.2~1.3倍で売却できる。
ヴェゼルでG 4WDの売却額が高騰する理由は、中古車輸出が活発で、輸出先に新興国も含まれるからだ。ハイブリッドのe:HEVは、点検や修理に手間を要するが、ノーマルガソリンエンジンのGなら容易に行える。
しかも4WDを搭載するから悪路走破力も高い。そしてヴェゼルは車内が広いために後席も快適で、4名乗車にも適する。燃料タンクを前席の下に搭載するから、後席を格納すると、大容量の荷室になるメリットもある。これらの優れた実用性とノーマルガソリンエンジンや4WDのメカニズムが、海外におけるヴェゼルの中古車人気と国内の売却額を押し上げた。
ただし「高く売れそう」で選ぶのは危険! 頼れる指標は残価!?
カローラクロスも、ノーマルガソリンエンジン車は売却額が高い。新車価格と同額か、最高では1.2倍で売却できることもある。これも中古車輸出が売却額を引き上げたパターンだ。
ただしヴェゼルやカローラクロスのような例は少ない。海外の中古車ニーズが、ノーマルガソリンエンジンを搭載するコンパクトSUVの設定とタイミング良く合致した結果になるからだ。高値の売却を狙って、国内のニーズが低い車種を敢えて選ぶと、高値では売れずに損をする心配もある。クルマを投機の対象にするのは危険だ。
それならどのような車種が高値で安定的に売却できるのか。それは残価設定ローンの残価(残存価値)を見ると分かりやすい。メーカーのホームページに用意される見積りシミュレーションにアクセスして、残価設定ローンを選ぶ。月々の返済額などを算出した時に、「最終回支払額」として示される金額が残価だ。
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