2026年7月に登場した新型マツダ CX-30は、ひと足先に登場したCX-5同様、ディーゼルが廃止され、新たにガソリンマイルドハイブリッドが加わった。ディーゼル同様の力強いトルクは望むべくもないが、改良点をチェックしてみよう。
※本稿は2026年8月のものです
文:鈴木直也/写真:茂呂幸正
初出:『ベストカー』2026年9月26日号
電動化を見据えた世代交代
●CX-30改良のポイントと価格
・ディーゼルを廃止し、新たにe-SKYACTIV-G 2.5エンジンを追加
・シンプルな体系とするために、グレード名称を変更
・これまで法人仕様だった「15C」をカタログモデル化
・ADASがCX-60/80同等に進化
・車両価格:264万~375万6500円
先日モデルチェンジしたCX-5でちょっとした論争を巻き起こしたのが、2.2Lディーゼルを廃止して2.5Lガソリンマイルドハイブリッド(179ps/24.3kgm)に置き換えたこと。
環境規制やコストなど諸般の事情は理解できるが、やはり「45.9kgmのトルク感が……」と惜しむ声が少なくない。
当然予想されたことだが、今度はCX-30でも同様にディーゼルから2.5LガソリンMハイブリッドへの置き換えが実施された。
CX-5で感じた“ギャップ”はCX-30ではどうか? そのへんを中心に報告しよう。
まず第一印象。先入観なしに街を走り出してみると、凄くスムーズで使い勝手のいいエンジンで、ストレスのないドライバビリティに好感を持った。
発進時の2.5Lの排気量を活かした豊かな低速トルク、4000rpm以上回してもスムーズな音色を奏でる回転フィールのよさなど、今ドキの実用車エンジンとしては珍しく“艶っぽさ”がある。
静粛でエレガントな2.5LガソリンはCX-30の高級感を確実に高めていると評価できる。
それでも不足点はやはりある
ところが、首都高速くらいの速度レンジになると、一瞬の加速感にもどかしさを感じるシーンがしばしば顔を出す。
ひとつにはエンジンそのもののトルク不足。トヨタのA25あたりと比べると、中速域から上のトルクが明らかに弱い。
もうひとつは6速ATの旧態化。ステップ比が大きめなので、アクセル浅踏みではトルク不足になりがち。結局、キックダウンで加速となるシチュエーションが多い。
CX-30は1.8Lディーゼル(27.5kgm)から2.5Lガソリン(24.3kgm)への代替ゆえ、トルクの落差は少ないし、車重もCX-5より170〜180kg軽いのだが、それでも高速道路領域ではパンチ不足と評価せざるを得ない。
ただ、それでもクルマ全体の商品力という点では、新しいCX-30はなかなか魅力的だ。
内装の上質感はお見事!
よく「マツダの強みはこだわりのデザイン」と言われるが、CX-30は過剰なこだわりを抑えたのがむしろ勝因。デザイナーのエゴを抑制した普遍的な美しさが幅広いユーザーに届いたんじゃないか。ぼくは個人的にそう思っている。
さらに、インテリアの質感は競合車に対する明確な強みであり、丁寧なステッチで仕上げられたインパネまわりの上質感が高い満足感をもたらしてくれる。350万円前後という価格設定も、今となってはむしろ割安だ。
結論として、新型CX-30の魅力はエレガントさや上品さといったキャラクター。新エンジンはそのキャラづくりに大いに貢献しているといえるだろう。
●マツダ CX-30(4WD)主要諸元
・グレード:25 Air Edition
・全長×全幅×全高:4395×1795×1540mm
・ホイールベース:2655mm
・車両重量:1530kg
・総排気量:2488cc
・エンジン:直4DOHC+モーター
・最高出力:179ps/6000rpm
・最大トルク:24.3kgm/3750-4000rpm
・トランスミッション:6速AT
・WLTCモード燃費:14.5km/L
・価格:375万6500円



















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