販売好調なトヨタ車にも、まだまだ改善してほしいポイントがある! コンパクトミニバンの人気車「シエンタ」は3列目の快適性やエンジンの振動・騒音が課題など人気車種にも改善の余地がある。人気3モデルの魅力と意外な弱点を検証する。
※本稿は2026年9月のものです
文:片岡英明/写真:トヨタ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2026年10月10日号
※各モデルの台数は、2026年1~7月の累計販売台数
トヨタ シエンタ(7万5015台)
販売ランキングのトップ10の常連で、ときにはトップ3に食い込んでくる人気のコンパクトミニバンだ。ビギナーにも扱いやすいサイズで、ハイブリッド車は燃費などの経済性も優れている。実用になる3列シートも大きな魅力だ。
ただし、3列目は床下収納を採用していることもあり、プアーな作りだから座り心地は今一歩。大柄な人でなくてもちょっと窮屈と感じる。後席にエアコンの吹き出し口がないのも不満だ。2列目キャプテンシートの設定がないのも宿題のひとつと言えるだろう。
また、ヤリス系と同じ1.5Lの3気筒エンジンは軽快に回るが、加速していくと3気筒特有の振動を感じ、エンジンとファンからのノイズも耳につく。
●今後の課題……3列目の快適性とエンジンの上質感に改善の余地あり
トヨタ アクア(4万1491台)
大ヒットした先代ほどの売れゆきは見せていない。だが、大きな弱点のない、トータル性能の高いコンパクトファミリーカーだ。
ハイブリッド専用モデルで、実用燃費がいいのも美点に挙げられるだろう。長いホイールベースの恩恵で、後席の足もと空間も弟分のヤリスより余裕がある。
だが、ライバルと比べると後席は平凡な広さにとどまる。デザイン優先の影響からAピラーは傾斜が強く、斜め後方の視界も悪い。荷室はヤリスよりは広いものの物足りなく感じる。
3気筒エンジンの振動とノイズ、荒れた路面での揺れの収まりの悪さなど、乗り心地の向上も宿題に挙げられるだろう。強気な価格設定のわりに、快適装備は物足りなく感じられる。
●今後の課題……価格に見合う快適装備と乗り心地の向上が求められる
トヨタ bZ4X(1万4081台)
意外にも国産BEVのなかで売れていて、最新モデルは走りの実力も大きく引き上げたのがbZ4Xだ。ソフトウェアなどのアップデートによって大幅に洗練度を高め、航続距離を延ばす工夫も随所に見られる。
だが、デザインは兄弟車のソルテラと劇的に変わっていないのは、秋以降の宿題か!? インテリアを含め、もう少し華やかさと先進性を打ち出してほしい。使う素材の質感も輸入車並みに引き上げたいところだ。
また、ヨーロッパ勢に比べ、高速走行時の電費が物足りないと感じる。最高速度の制限も120km/hに引き上げられたので、もうひと頑張りが必要だ。
●今後の課題……内外装にさらなる先進性を与え、高速域の電費も磨きたい
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