最新ランボルギーニは「魂の燃焼だ」!! フェラーリ教 教祖がランボルギーニに殴り込む!?

最新ランボルギーニは「魂の燃焼だ」!! フェラーリ教 教祖がランボルギーニに殴り込む!?

 ランボルギーニがフェラーリを猛追している! 特にこの日本市場で! 

 かつて販売台数で数倍の開きがあった両社だが、今年1~8月の販売台数は、フェラーリの対前年比113.6%の542台に対し、ランボルギーニは対前年比133.5%の343台とその差は3:2まで縮まっていたのだった。

 スーパーカーブームにおけるカウンタック人気もあって、もともと日本人はランボルギーニが大好き。近年のラインアップの充実や魅力の大幅向上で、いよいよスーパースポーツの帝王たるフェラーリをも射程範囲に収めたのだ。

 そんなランボルギーニが繰り出すニューカマーの2台、ウラカン・ペルフォルマンテとアヴェンタドールSに、富士スピードウェイで試乗することができた。

文:清水草一/写真:藤井元輔


■ウラカンの”ペルフォルマンテ”は文字どおり完璧か?

 現在のランボルギーニにおいて特筆すべきは、いまだターボ化を拒絶していることだ。スーパーカー業界の趨勢は完全にターボ。パワーも燃費も大幅に向上する。EUの燃費規制により、もはや待ったなしの現実でもある。

 しかしランボはそれに背を向け、大排気量自然吸気+ミドシップを守っている。その意気や善し!

 自然吸気の魅力は、なんといってもエンジンフィールとサウンドだ。それに関してはターボを寄せ付けない。加えて「スーパーカーといえばミドシップ」でもある。

 現在フェラーリは、V8ミドシップモデルはターボ化し、V12モデルはFR化した。個人的にはその事実に深く失望しているが、ランボはその鉄則を守っている。ランボルギーニこそ古典的スーパーカーファンの希望の星なのだ!

 まずはウラカン・ペルフォルマンテ(3416万9904円)。ペルフォルマンテとは英語で「パフォーマンス」のこと。フェラーリでいえばチャレンジストラダーレ以来続くV8ミドシップモデルのレーシングバージョンにあたる。

 成り立ちも非常に近く軽量化、空力性能向上、そしてパワーアップの三要素による。コースインすると、まずはV10エンジンのレスポンスとパワーに圧倒される。

ウラカン・ペルフォルマンテは文字どおり「パーフェクト」。扱いやすく、そして速い、従来からのランボルギーニのイメージを覆すモデルである<br><br>
ウラカン・ペルフォルマンテは文字どおり「パーフェクト」。扱いやすく、そして速い、従来からのランボルギーニのイメージを覆すモデルである

 「クワアアアアアアアーーーーン」とどこまでも吹け上がる様は、まるでかつてのフェラーリV8! ノーマルのウラカンでは、トップエンドでわずかに回転の頭打ち感があったが、ペルフォルマンテは完璧だ。

 文字どおり天井知らずに回りたがる。8000rpmを超え8500rpmをも軽々と超えようとする! この超高回転高出力感、これこそがスーパースポーツ。

 「このまま死んでもいい」と思わせるところは、少し前まで私が乗っていたフェラーリ458イタリアそのもの。いや、それ以上か……。魂の燃焼だ!

 操縦性は恐ろしいほどクイックだ。

 しかし直進安定性は抜群、「ALA」と命名された可変エアロダイナミクスにより、ストレートでは完璧に路面に張り付き、280km/hオーバーのストレートエンドでも不安感は微塵もないが、不用意にステアリングを切れば、即座に大スピンできそうな気配もバリバリ。

 この「板子一枚下は地獄」な感じもまたスーパースポーツの真髄だ。

 コーナリングは思いのまま。いくらでも曲がる。死ぬほど曲がる! このセリフ、初めて458イタリアに乗った時とまったく同じだが、ウラカン・ペルフォルマンテはそれを4WDで実現した。

 ステアリングからは4WDの違和感も伝わってくるが、今さらそれを云々もできまい。640psのパワーを2輪で路面に伝えるのは、物理的に無理がある。

 走りに関してはまさにランボルギーニの頂点。いや現在の市販車の頂点か? なにせニュルブルクリンクで6分52秒01というとんでもないタイムも叩き出している。

 それも納得の完璧な走りだった。大排気量自然吸気エンジンを積み、官能性も抜群。レーシングテクノロジーの全面投入により、速さも地上最高。

 正直に言えば、フェラーリこそ、こういうクルマをリリースしてほしかった。ただし後輪駆動で。ムリか……。

後述のアヴェンタドールと比較すると近未来的で攻撃的なウラカン。インテリアも戦闘機のようだ<br><br>
後述のアヴェンタドールと比較すると近未来的で攻撃的なウラカン。インテリアも戦闘機のようだ

次ページは : ■アヴェンタドールは究極の存在感で勝負!!

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