軽乗用車の人気モデルは、スーパーハイトワゴンであると新車販売台数を見ると明確である。
トップ3をホンダ「N-BOX」、スズキ「スペーシア」、ダイハツ「タント」が独占し、日産「デイズ」から独立した日産「ルークス」が第6位と上位を占めている。しかも第4位はダイハツ「ムーヴ」で約1万台の数字のうちその多くは「ムーヴキャンバス」となっている。なぜ、ここまでスーパーハイトワゴンが人気なのだろうか。
何と言っても、スーパーハイトワゴンが人気の理由は室内の広さだろう。室内高を約140cmを確保することで、小さいお子さんならば立って着替えることができる。そして、リアのスライドドアの便利さと高齢者からお子さんまで乗り降りしやすい低床プラットフォームの採用。多彩なシートバリエーションと充実した運転支援システムが挙げられる。
このスーパーハイトワゴンのパイオニアと言えばダイハツ「タント」。2代目から採用した大開口のミラクルオープンドアによって安定した人気を誇っている。そこで、今回は2019年に登場して、1年が経過した「現行型タント」の中古車事情を紹介しよう。
文/萩原文博
写真/DAIHATSU、編集部
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■N-BOXにはない武器で戦いを挑むタント
4代目となる「現行型タント」は2019年7月より販売開始した。2003年に登場した初代モデルがスーパーハイトワゴン市場を開拓し、2007年から販売した2代目モデルではタントのアイコン言える「ミラクルオープンドア」を採用。そして2013年に登場した3代目モデルでは、両側パワースライドドアを採用するなどユーティリティ面の充実を図ってきた。
そして現行型タントは、「新時代のライフパートナー」をキーワードに、ダイハツの新世代のクルマづくり「DNGA」を初採用。ミラクルオープンドアを中心としたミラクルウォークスルーパッケージを実現。さらに次世代スマートアシストを採用し安全性を大幅に向上させるなど商品力に磨きをかけている。
モデル体型は標準車の「タント」と、エアロパーツを装着した「タントカスタム」の2種類は従来どおりで、搭載されているエンジンは660ccの直列3気筒DOHCと直列3気筒ターボというのも変わりない。
現行型タントは販売開始から約半年後の2019年12月に新車セールスのカンフル剤として「X」「Xターボ」「カスタムX」「カスタムRS」の4グレードに新グレードである「セレクション」を設定。このモデルはパックオプションであるコンフォータブルパック、スマートクルーズパック、スタイルパックの3種類をグレードに応じて、標準装備し価格も従来に比べてお買い得な設定としている。
さらに、2020年6月には新グレードの「Xスペシャル」を設定した。このモデルはXグレードをベースにミラクルウォークスルーパッケージ(運転席ロングスライドシート、助手席ロングスライド)をはじめ、プッシュボタンスタート&キーフリーシステム、オートエアコン、オート格納式カラードドアミラーなどを標準装備しながらもベースグレードより安い価格設定をしているのが特徴だ。それでは、現行型タントの中古車事情を見てみよう。
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