2020年10月15日の正式発表を経て、11月26日より発売される予定の新型レヴォーグ。先日、プロトタイプ試乗会に参加させていただいたが、大幅に進化した走行性能には、心底驚かされた。アイサイトXという、現時点世界最先端の先進安全装備をも備えているにもかかわらず、300万円台という、比較的買いやすい価格で、この新型レヴォーグは、今後の活躍が期待できる一台だ。
しかし、このレヴォーグのようなステーションワゴンは、欧州メーカーでは取り扱われているが、国産では、ワゴンタイプとして、カローラツーリングが残されているのみと、まさに絶滅危惧種だ。
今回は、この絶滅危惧種である国産ワゴン、新型レヴォーグとカローラツーリングを、様々な面から比較してみようと思う。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA、SUBARU
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使い勝手は引き分け
まずは2台の使い勝手からチェックしていこう。ボディサイズは、レヴォーグが4755×1795×1500mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2670mm。カローラツーリングは4495×1745×1460mm、ホイールベース2640mmだ。
カローラツーリングのほうがレヴォーグよりも全体的に一回り小さく、全長にいたっては260mmも短い。ホイールベースの差が30mmなので、主にリアのオーバーハング、つまり荷室容量に大きく差がある。
レヴォーグの荷室容量は、VDA方式で492L(カーゴフロアボード上部。サブトランクを含むと561L)、かつリヤシートが3分割できる。ハンズフリーパワーバックドアも備える。カローラツーリングは、VDA方式で392Lと、レヴォーグよりも100L分(約2割)も小さい。
荷室容量は、ステーションワゴンタイプのクルマを選ぶ方にとって、大きなポイントだ。カローラツーリングは、「ワゴン風のスタイルをデザイン買いするクルマ」と考えたほうが良いだろう。
一方、小回り性能を表す最小回転半径は、レヴォーグが5.5m(215/50R17、225/45R18)、カローラツーリングは5.0m(195/55R15)~5.3m(215/50R16、215/45R17)となっており、レヴォーグはDセグメントの最小回転半径としては、平均よりもやや大きめ。
リアのオーバーハングの短さもあり、カローラツーリングの方が、狭い所での取り回し性は断然良い。
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