2020年1月15日、ダイハツは残念ながらオンライン開催となってしまった今回の「東京オートサロン2021」に出展を予定していた、軽クロスオーバー「タフト」をベースにオフロード志向を強めた「タフトクロスフィールドVer.」を正式に公開した。
これを見てカッコいい! 最大のライバルたるジムニーはいまだ納期は1年待ち。ジムニーは3ドアだけど、こちらは5ドアだし、そんなに待つんだったら、このタフトクロスフィールドVer.がもし出たら買っちゃおうかなと思った人もいるかもしれない。
さっそく、タフトクロスフィールドVer.はどんなクルマか? ジムニーと比較してどうなのか。モータージャーナリストの岩尾信哉氏が解説する。
文/岩尾信哉、写真/ベストカー編集部、ダイハツ
【画像ギャラリー】ダイハツ タフトクロスフィールドVer.を見る! 本文未掲載のディティール部写真も! スズキ ジムニーと比べてみよう!
バーチャル東京オートサロンで発表したタフトクロスフィールドVer.
東京オートサロン(以下、TAS)はいわば年初の自動車業界の「お祭り」として、カスタマイズカーを扱う大小ショップが数多く集う場として、日本メーカーもカスタマイズブランドが手がけた車両を積極的に展示、モータースポーツの取り組みの発表の場としても活用するなど、活況を呈してきた。
クルマ好きのためのフェスティバルとしての役割を果たしてきたTASで、来場者の注目を浴びてきたのは、日本メーカーが前年に発表したモデルをショップがオリジナルのパーツを与えて、速攻で披露してきたこと。
そして、先頃では日本メーカー自らも手の込んだ仕立てを施して展示するカスタマイズカーが見られることだ。
ダイハツも毎回個性的な出展車両をTASでお披露目してきたが、今年も魅力的なカスタマイズ仕様を用意してきたなかで、ぜひとも市販化してほしいと思うのが昨年にコンセプト車両として展示され、同年6月に発売された軽自動車「タフト」のカスタマイズ仕様である「クロスフィールドVer.」だ。
“軽クロスオーバー”としてのタフトに、新たな魅力をどのように加えたのかを見ていこう。
タフトだからできた「アウトドア風」
タフトの商品としての直接的なライバルはスズキのハスラーということになるが、その背後には、クロスカントリービークルとしての歴史とステータスを誇る王者ジムニーが控えていることを忘れてはいけない。
タフトの角張ったスタイリングにおしゃれさというスパイスを加えた独特な雰囲気も充分魅力的だが、文字通りの“タフさ”を味付けとして加えたいと考えるのは無理もない話。
クロスカントリービークルとしても、地方での日常の足としての役割を担う王者ジムニーの牙城を崩したいというのは、常に大きな目標であり続けてきた。
スズキも一昨年のTASではジムニーサバイブ、ジムニーシエラピックアップスタイル、昨年のジムニーシエラをベースとしたアウトドア志向の「マリンスタイル」などを発表。ライフスタイルとしてファッション性も重視するアウトドア志向のユーザーを刺激して、取り込みたいという意図も理解できる。
対して、ダイハツもカスタマイズのベース車両としてタフトを得たことで、スズキのライバルに対抗しうるような提案として「クロスフィールドVer.」を生み出すことができるようになったわけだ。
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