2021年4月の発売開始まであと1か月を切ったホンダのSUV「新型ヴェゼル」。
全面刷新したエクステリアやインテリア、主要装備や新採用したアイテム、新たなグレードなどが発表されているが、特にエクステリアデザインに関して、賛否両論さまざまな声が上がっている状況だ。
本稿では、新型ヴェゼルに関して、いまわかっている情報をもとに、SUVの最新トレンドをみていきたいと思う。
文/吉川賢一 写真/HONDA、TOYOTA
【画像ギャラリー】北京モーターショー2020にて初公開した量産EV「Honda SUV e:concept」と新型ヴェゼルを見比べる
マツダに激似!? 新型ヴェゼルのデザインに見る最新トレンドとは?
新型ヴェゼルは、現行モデルに対し、ボディ全体のプロポーションを大きく変えてきた。
現行型のヴェゼルは、フロント部がなだらかに傾斜するノーズであったが、新型では切り立った形状とし、ボディ同色のグリルも採用した。これが「マツダ車そっくり」との指摘をされている。筆者も初めて見たときには「あっ……」と思ってしまった。
しかし、2020年11月にビックマイナーチェンジでフェイスリフトをおこなったオデッセイも、ノーズ高を旧型よりも上げて、かつ六角グリルを採用していることから、ブランド共通の「顔」として、新型ヴェゼルでもこれを取り入れた、ということなのだろう。
また、2020年9月末に行われた、中国北京モーターショー2020にて、ホンダが世界初公開した量産EV「Honda SUV e:concept」のデザインが、新型ヴェゼルのデザインとそっくりだ。
これに、オデッセイで取り入れた六角グリルを装着したら、新型ヴェゼルになる、というのはわかる気がする。他社車に似てしまったのはもったない限りだが、もともとのデザインコンセプトは明確だったのだ。
しかしそもそも、すでにマツダや他社がとりいれていたような「切り立ったノーズに多角形グリル」をアイコンにした経緯には、ホンダのよみの甘さがあるかもしれない。
もうひとつ、「トヨタ車に似ている」とされている、左右連結のテールランプに関してだが、これはトヨタ車に限らず、最近の国産SUVに多く使われているものだ。
ここ数年SUVへ採用例だと、エクリプスクロス(マイチェン前)、ハリアー、レクサスUX、アリア、ライト自体は連結していないがヤリスクロスも似たデザインだ。
海外メーカーでも、ポルシェカイエンクーペ、アウディQ8など、だ。これが今のトレンドであり、デザインの引き出しのひとつを持ってきた、ということであろう。
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