日本には今年4月に上陸したアウディのCセグハッチバック&セダン、新型「A3」。その新型A3をベースにアウディスポーツ社が開発した高性能モデル、新型「RS3」が7月19日に世界初公開された。
2020年代末までにアウディスポーツはすべてが電動モデルになる予定。そんななかでハイパワーエンジン車として登場した注目の新型RS3を、プロトタイプの同乗試乗記と併せて紹介していこう!
文/A.オーステルン+木村好宏(キムラ・オフィス)
写真/Audi
【画像ギャラリー】アウディ最後(かもしれない)のハイパーエンジン・コンパクト・モデル『RS3』を写真でチェック!!
■EVシフトの波が押し寄せるなかで新型RS3デビュー!
クルマ電動化の波は勢いを増して近づいている。アウディは6月末に2026年からはすべてのニューモデルを電動化し、新たな内燃機関搭載モデルの販売は行わないと発表。
この直後7月に入ってEU(欧州委員会)は「フィット・フォー55」というスローガンのもとに2030年までに2021年現在のCO2排出量を55%低減させ、2035年には100%、すなわちCO2ゼロを目標にすると提案した。つまり欧州全体ではこの年から事実上の内燃機関禁止ということになる。
しかし、反対によく考えてみると、あと10年間はガソリンや軽油を燃やしていいということになる。こうした状況下で昨今ドイツ・プレミアムブランドは500馬力オーバーのスポーツセダンや600馬力を超えるヘビー級SUVを続々と市場に送り込んで来ている。
ちなみにこれらのスポーツモデルが1km走行する間に排出するCO2の量はおよそ300g、Tボーンステーキ一枚、プリウスの30台分以上である。まあ、それでも別に法を犯しているわけでもなく、買ってくれるお客さんが存在する以上、だれも止めることはできない。
こんな状況下でアウディから次期RS3が発表された。
A3ベースのハイパーコンパクトモデルはこれで3代目となるがチラッとリリースを見たところでは排気量や最高出力そしてCO2排出量も大きく変わらないようなので後ろめたさをそう大きく感じることなく、まずは事前同乗取材が行われるアウディのテストコースへ向かった。
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