少し前(2006年)の調査だが、NHKによると、クルマの中で利用するメディアとして、AMラジオを挙げた人は36%、FMラジオを挙げた人は44%。年齢層別にみると、40代以上では、半数を超える人がラジオを利用しているようだ(複数回答、東京近郊の13歳から69歳までの2000人に対して実施された世論調査の結果)。
スマホが普及するなど、情報取得の手段も多様化している時代ではあるが、スマホを接続しなくとも、聞くことができるラジオは、いまでもクルマの運転中に便利に利用している方は多いだろう。昨今は突然の大雨など、災害が頻発していることもあり、リアルタイムでの正確な情報取得は、より重要性を増している。
しかし、クルマで走行中にラジオを聞いていると、ノイズが入って聞こえにくくなることもしばしば。このノイズの原因とは!? 解消法をご紹介しよう。
文:吉川賢一
アイキャッチ画像:AdobeStock_ANUCHA SAORONG
写真:写真AC、AdobeStock
【画像ギャラリー】万が一の災害時に役に立たないことがないように!! カーラジオ不調の原因と対策
原因は、受信場所、配線不備、オーディオ故障
ラジオは、放送局が音声や音楽を電気信号に変えて配信した電波を、カーアンテナで受信し、再び音に変換してスピーカーから流す仕組みとなっている。遠くまで届きやすいがノイズは入りやすいAM放送と、逆に、遠くまでは届きにくいがノイズは入りにくいFM放送、とがあるのはご存じの通りだ。
ラジオにノイズが乗る原因が「場所」である場合には、電波が届くエリアに到着するまでの間、少し我慢をすればよい。逆に、電波状況に問題がない場所であるにも関わらず、ラジオにノイズが入る場合、配線不備、もしくは、その他の場所が故障した可能性が高い。
ちなみに、このAMとFMだが、災害時に情報を取る方法として適している、とされていたのはAM放送の方。だが、山の中といった電波が届きにくい場所や、アンテナのないトンネルの中などでは、ラジオの音がプツプツと途切れたり、ザーザーといったノイズが入ることがある。また、送信アンテナが、地震や津波といった災害の影響を受けた場合、そもそも災害情報を送ることができなくなる、といったリスクもある。
だが最近では、ワイドFM(FM補完放送)という、AMラジオをFM放送で聞くことができる配信も行われている。AM放送と違い、送信アンテナが山頂や鉄塔といった、災害の影響を受けにくい場所に設置されているFM電波を使えるので、いざというときに頼りになる。
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