高齢ドライバーによるアクセルとブレーキの踏み間違え、逆走などが原因の事故が多発している。その大きな原因は、脳機能の低下と言われている。しかし、そういったミスを犯すのは高齢者だけというわけではない。
脳機能の衰えには個人差があり、高齢者であってもまったく問題なく運転ができるレベルの脳機能を維持できている人も多い。反面、高齢者と呼ばれる年齢に達していなくても、脳機能に問題ありという人も実はけっこう多いのだ。つまり、若いからといって自分の脳を過信してはいけないということだ。
今回は、いつまでも安全に運転できるの脳を維持するための策を解説する。
文/室井 圭、写真/写真AC、イラストAC
【画像ギャラリー】長く運転できる脳を維持する方法をもっと知ろう!(15枚)画像ギャラリー先手必勝! 脳の衰えを早期に察知しよう
脳は加齢とともに衰えていくのが当然と思っている人は多いのではないだろうか? しかし、脳は他の臓器とは異なり、アルツハイマーなどの疾患に罹患していない限り、しっかり使えばいくつになっても進化することができると言われているのだ。
つまり、若いうちから脳を使い、活発に働かせることで脳機能の低下を食い止め、より長く安全に運転ができる脳を維持できるということだ。
加えて重要なのは早期の気づきと言われている。早期に衰えを察知できれば、悪化する前に脳に刺激を与え、働かせる策を講じることができ、悪化のスピードを食い止めることができる可能性が高くなるからだ。
やっかいなのは、脳の衰えは自覚しにくいという点。体の衰えは「疲れやすくなった」「すぐに息切れしやすくなった」など、症状として現れるため自覚しやすい。いっぽう、脳の衰えは、行き慣れた場所なのに道に迷う、知り合いの顔や名前を思い出せなくなるなど、かなり状態が悪化するまで気づくことは難しい。
そこで、以下に脳の衰えとともに発生しやすい症状をいくつか紹介する。ひとつでも当てはまる項目があれば要注意。早めに脳を活性化させる策を講じる必要がある。
脳の衰えのサインを見逃すな!
□一度したことを何度も繰り返してしまう。短時間のうちに何度も同じことを言うことが増えた
□趣味など、今まで熱中していたことに急に関心がなくなる
□些細なことでも激しく怒ったりと、感情を抑えられないことが多くなってきた
□遅刻が増えたり、時間に則った生活ができないことが多くなってきた
□狭い場所への駐車がうまくではなくなった
□クルマを擦ることが多くなった
□ブレーキやアクセル、ハンドルの操作が荒くなったと言われる
□右折の時に対向車にぶつかりそうになるなど、危険なシチュエーションに遭遇することが多くなった
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