日本一売れている新・国民車、ホンダ N-BOXが刷新!
2021年12月16日、ホンダのベストセラー軽自動車、N-BOXが一部改良を実施して発売。同時に生誕10周年を記念する特別仕様車も設定された。
2017年にモデルチェンジした現行型N-BOXにとって昨2020年に続く今回の改良。そのポイントと狙いをさっそくレポートしたい。
文/渡辺陽一郎、写真/HONDA
■今も実質「日本一」のN-BOX 改良のポイントは?
2021年1~11月の新車販売台数を見ると、統計上は1か月平均で約1万8000台を登録したトヨタ ヤリスが最も多い。しかしこの販売実績は、ヤリス+ヤリスクロス+GRヤリスというシリーズ全体の数字だ。ユーザーから見ると、コンパクトカーのヤリスとSUVのヤリスクロスは別の車種になるだろう。
そこでタイプ別に分類して販売台数を算出すると、N-BOXが国内の最多販売車種になる。2021年には月平均で約1万6000台を届け出した。
このN-BOXが、2021年12月16日に一部改良を実施した。現行N-BOXは2017年9月に発売され、2019年と2020年にも改良を受けている。発売後にほぼ毎年改良を施して、常に商品力を高めてきたことも、人気の秘訣だ。
今回のマイナーチェンジで注目されるのは、N-BOXよりも後にフルモデルチェンジを受けたN-WGNやN-ONEと同様、パーキングブレーキを従来の足踏み式から電子制御式に変更したことだ。インパネ(ATレバーの右側)に装着されたスイッチにより、パーキングブレーキを操作できる。
これに伴って車間距離を自動制御できるクルーズコントロールも進化した。従来はクルーズコントロールを作動させていても、速度が時速25km未満まで下がると解除された。
それが新型では、電子制御式の採用によって全車速追従型になり、渋滞時の追従機能も加えられている。パーキングブレーキが電子制御式なら、クルーズコントロールの追従機能によって停車した後、停車時間が長引いた時にはパーキングブレーキを自動的に作動させられる。そこで渋滞時の追従機能も採用できた。
車種によってはパーキングブレーキがレバー式や足踏み式でも全車速追従機能を採用するが、その場合には、追従停車から2秒程度を経過すると警報を発して再発進してしまう。パーキングブレーキが電子制御式なら、このような不都合も生じない。
車間距離を自動制御できるクルーズコントロールは、高速道路での利用価値が高く、渋滞時のペダル操作も煩わしい。渋滞追従機能は、クルーズコントロールの快適性を一層高める。同時にドライバーの疲労も軽減されるため、安全性を向上させる効果も期待できる。
また、電子制御式パーキングブレーキには、オートブレーキホールドの機能も備わる。この機能を作動させておくと、信号などで停車した後、ブレーキペダルから足を離しても停車状態とアイドリングストップの作動が続く。
その後、アクセルペダルを踏むと、オートブレーキホールド機能も解除されて発進できる。なおこの機能は、シートベルトを着用してエンジンを始動した後、スイッチを入れると停車時に作動する。作動をキャンセルすることも可能だ。
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