2021年11月の軽乗用車の新車販売台数を見ると、1位のホンダN-BOXを筆頭に、2位ダイハツタント、3位スズキスペーシア、4位日産ルークスと各メーカーのスーパーハイトワゴンが上位を占めている。
その中で、3位のスペーシアが2021年12月3日、首位のN-BOXが12月16日にそれぞれ改良を行っている。特にスペーシアは内外装の変更を伴うマイナーチェンジだ。
一般的にはマイナーチェンジや一部改良を行うと、特に軽自動車は高年式・低走行距離の未使用中古車が出回る。
そこで新車の納期が延びている中、条件は制約されるが、価格は割安で即納という魅力もある。そこで軽自動車の人気モデル、N-BOXとスペーシアの未使用中古車事情を紹介する。
文、写真/萩原文博
【画像ギャラリー】未使用中古車が大量発生中のN-BOX、スペーシアを画像で紹介(17枚)画像ギャラリー割安というメリットだけじゃなくデメリットもある未使用中古車
未使用中古車というのは、高年式でほとんど走行していない中古車のことで、簡単に言うと在庫車だ。未使用中古車のメリットは新車並みのコンディションながら、価格が割安なことだ。
メリットがあれば、デメリットもある。すでに登録されているクルマなので、車検期間が短くなっていること。自分の好みのグレードやボディカラーそして装備が選べないことが挙げられる。
こういった未使用中古車は、クルマの世代交代であるフルモデルチェンジはもちろん、マイナーチェンジや一部改良が行われるタイミングで発生しやすい。早速中古車検索サイトで2021年式、走行距離500km以下という条件で調べてみると、N-BOXは約2260台。スペーシアは約2060台ヒットした。
N-BOXとスペーシアの未使用中古車の詳細データに触れる前に、まずそれぞれどのような改良を行ったのかを確認しておきたい。
2021年12月3日発表し、24日から発売となったスズキスペーシアは、スペーシア、カスタムのフロントグリルの意匠変更。そしてスペーシアカスタム、スペーシアギアはインパネカラーパネルやシートなどのアクセント色を変更している。
また、アダプティブクルーズコントロール装着車に車線逸脱抑制機能を採用し安全装備の拡充。そして最大のポイントは、新たに様々なデータの送受信を可能とする車載通信機を搭載することで、新サービスであるコネクテッドサービス「スズキコネクト」に対応したことだろう。
一方の12月16日に発表、翌17日に販売開始したホンダN-BOXは、一部改良で高いオートブレーキホールド付電子制御パーキングブレーキを新たに全車に標準装備している。
さらに、運転支援システムの「Honda SENSING(ホンダ センシング)」のACCは渋滞追従機能付ACCへと進化し、高速道路における渋滞時などの運転負荷軽減を図っている。
スペーシアのスズキコネクトの採用やN-BOXの渋滞追従機能付ACCへと進化など利便性の向上は魅力だ。しかし、エンジンやトランスミッションなどパワートレインの変更ではないので、価格の安さで相殺できるはず。また、高速道路をあまり利用しないという人であれば、改良による影響は少ないと考えられる。
コメント
コメントの使い方