BMWのコンパクト2ドアクーペである2シリーズがフルモデルチェンジ。コンパクトなモデルたちが前輪駆動をベースに設計されるなか、今や同クラスで唯一となる、伝統の後輪駆動ベースであることが最大の特徴だ。
扱いやすいサイズと伝統のFRレイアウトを受け継ぎながら、最新BMWのテクノロジーを取り入れた新型は、長年のBMWファンならずとも気になる存在といえるだろう。生まれ変わった2シリーズクーペのポイントをわかりやすく紹介しよう。
文/大音 安弘、写真/BMW
【画像ギャラリー】個性的だがイケてるBMW! 新2シリーズクーペのすべて(15枚)画像ギャラリー■FRレイアウトを継承した2世代目コンパクトクーペ
BMWの2シリーズクーペがフルモデルチェンジされ、3月1日より発売を開始した。モデルラインは、FRの「220i」と4WDの「M240i xDrive」が設定される。右ハンドルのAT車のみとなり、価格は、508万~758万円だ。
2シリーズクーペは、2008年に登場した1シリーズクーペの後続車として、2014年に登場。いずれもBMW伝統のFRレイアウトを採用し、スポーティな走りと取り回しに優れるサイズ感が支持され、ファンを獲得してきた。
クーペより始まった2シリーズだが、その後にファミリー層をターゲットとしたMPVである「2シリーズ アクティブツアラー」と「2シリーズグランツアラー」を追加。
これらのMPVからFFベースのBMWの投入が開始され、現行型であるコンパクトハッチ「1シリーズ」や4ドアクーペの「2シリーズ グランクーペ」もFFベースとなったが、今回FMCした2シリーズクーペは上位モデル同様に、FRレイアウトを踏襲しているのが最大の特徴といえる。
■名車マルニを彷彿させる伝統的なクーペフォルム
直線を強調したロングノーズ&ショートデッキのデザインは、往年の名車「BMW2002」を思い起こさせるオーソドックスなクーペスタイルに、新世代BMWアイコンを取り入れたもの。
象徴であるキドニーグリルは、幅広い薄型形状のものを採用。グリル内は従来型までのバーの代わりに、電動式エアフラップを備えているのが大きな違いとなる。
その左右に備わるシャープな形状のLEDヘッドライトユニットは、内部に丸刑ライトを装備することで、マルニへのオマージュを表現しているなど、新旧のBMWの魅力を凝縮している。
フェンダーアーチのボリュームを強調した力強いサイドビューには、ドアハンドル上部にフロントから後部まではっきりと描かれたキャラクターラインが存在するが、これは近代BMWコンパクトクーペの原点である1シリーズクーペから受け継いだものだ。
リアテールもフロントマスクに負けず、躍動感あふれるもの。新世代モデルのアイコンである五角形テールレンズに加え、トランクリッドがスポイラー内蔵デザインとなり、従来型ではMスポーツやMモデルのみに使われていたブラック仕上げのリアエプロンも全車に装着している。さらにエキゾーストパイプも全車左右出しとなり、スポーティさも増している。
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