■3シリーズと共通性の高いコックピット
コックピットデザインは、3シリーズと共通のレイアウトを採用するのも特筆すべきところ。同じ2シリーズでも、2シリーズグランクーペは1シリーズをベースとしているので、インテリアデザインでも、FRレイアウトの2シリーズであることを感じられるのは嬉しいところ。
メーターとインフォテイメントシステムは、ほかのBMW同様に、デジタル機能が強化され、12.3インチのデジタルメーターパネルと10.25インチのタッチスクリーンシステムとの組み合わせに。コネクティビティ機能も強化され、音声操作機能も進化している。
デジタルメーターの装着が示すように、先進の安全運転支援機能も強化され、全車速追従機能付ACC、事故回避ステアリング付き衝突回避・被害軽減ブレーキ、ペダル踏み間違い急発進抑制機能などを全車で標準化している。
■伝統の縦置き直列エンジンのパワートレーン
パワーユニットは、220i用の2L直列4気筒ターボエンジンとM240i xDrive用の3L直列6気筒ターボエンジンの2種類を設定。
220iは、最高出力184ps/5000rpm、最大トルク300Nm/1350~4000rpmを発揮。トランスミッションには8速ATを組み合わせ、後輪のみを駆動する。燃費消費率は、13.3km/L(WLTC)となる。
Mパフォーマンスモデルとなる「M240i xDrive」は、最高出力387ps/5800rpm、最大トルク500Nm/1800~5000rpmを発揮。こちらも8速ATを組み合わせる。その強力なパワーを活かすべく、駆動方式は4WD となるのも特筆すべきところ。燃費消費率は、10.9km/Lと公表されている。
いずれの仕様も駆け抜ける歓びを体現する前後重量配分50:50を実現しており、サスペンション自体も、上位の3シリーズや4シリーズ用のものを流用しているため、高いパフォーマンスが期待できる。
220iにはMスポーツを設定しており、MスポーツサスペンションやMエアロ、18インチMライトホイールなどを標準化。さらにM240i xDriveでは、強化ブレーキシステムのMスポーツブレーキ、19インチMライトホイール、Mディファレンシャルなどを標準化し、エンジン性能に見合うアップグレードを図っている。
■走り好きにとって待望の新BMW車か!?
新型モデルは、全長4545×全幅1825×全高1405mm、ホイールベース2740mmと、従来型と比べ、全長+105mm、全幅+50mm、全高-15mm、ホイールベース+50mmのサイズアップされており、車両重量も40kg増となる1530kgと大型化している(いずれもに220iでの比較)。
しかしながら、ホイールベースは3シリーズよりもショート化されるなど、専用設計が加えられているので、3シリーズよりも軽く、取り回しに優れるなどの優位性も受け継がれている。
装備や安全性の強化などに代表されるサイズアップはしかたのない側面もあるが、それでもBMW最初のFRモデルである事実に変わりはない。従来の軽快なBMWの走りを求める層には、まさに打ってつけの一台ではないだろうか。
また、車格が異なるとはいえ、1クラス上となるBMW320iよりも大幅に安い価格で、同じエンジンスペックとなるFRのBMWに乗れることは、大きな喜びとなるはずだ。
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