2021年12月14日に行われた、トヨタのバッテリーEV戦略に関する発表会でお披露目されたレクサスRZ。
披露されたプロトタイプの試乗動画では、運転の楽しさに豊田章男社長(マスタードライバー)が一瞬にして笑顔になる姿が印象的だった。
2022年前半の正式発表を公言していたが、発表・発売の日程が具体的に判明してきた。現在のところ分かっているRZの情報を改めて整理し、レクサスBEVの大本命の詳報をお伝えしたい。
文/佐々木亘、写真/トヨタ、撮影/三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY ほか
【画像ギャラリー】bZ4Xと何がどう違う? レクサスの大注目BEV・RZをギャラリーででチェック!!(14枚)画像ギャラリー■LF-Z Electrifiedからどう変わる?発表間近のRZ
2019年の東京モーターショーで発表されたLF-30 Electrified、そして2021年3月にLEXUS CONCEPT REVEAL SHOWで発表されたLF-Z Electrified、どちらも今春発表されるレクサスRZの原型だ。
まず、LF-Z Electrifiedのスペックをおさらいしておこう。ボディサイズが全長4,880×全幅1,960×全高1,600mm、ホイールベースは2,950mmだ。パワートレインはもちろんBEV、航続距離はWLTPで600kmとなる。
バッテリー容量は90kWh、充電電力は150kWを達成し、最新の急速充電にしっかりと対応、電池はリチウムイオン電池を床下に配置する。0-100km/h加速は3.0秒、最大速度200km/h、最大出力400kW、最大トルク700Nmは、ガソリンエンジンでは想像できない領域に入った。
もちろんLF-Zはショーモデルだから、このサイズでの市販化は考えられない。実際のRZのスペックを考えるときには、同じe-TNGAプラットフォームを使い、先行して販売されるトヨタbZ4Xを参考にするべきだろう。
bZ4Xは全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mmでホイールベースは2850mmだ。使用されるのはリチウムイオン電池で、電力量は71.4kWh、DC充電最大出力は150kWとなる。FWDモデルではフロントモーター出力が150kWに達するが、AWDモデルでは前後モーター出力が80kWとなっている。FWDの最大出力は150kW、AWDの最大出力は160kWだ。
LF-Z、bZ4Xの両車スペックや現在入っている情報から、RZのスペックを予想する。
ボディサイズはbZ4Xを少し拡大し、全長4700mm×全幅1865mm×全高1650mm程度となり、「NX以上RX未満」というサイズ感となりそうだ。
リチウムイオン電池の電力量は90kWh、モーター出力は前後共に150kWとし、最大出力300kW程度となるだろう。(数値は筆者予想)
2モーターBEVでは、アウディe-tron Sportback 55クアトロS lineが最大出力300kWを出している。レクサスとしては、同水準まで性能を引き上げ、プレミアムブランドの中でもBEVで一歩先いく存在となりたいのでないか。
今後発表が予想されている、RXのニューモデルとは少し違う道を歩み出すであろうRZ。ついに、レクサスエレクトリファイドの幕が上がる。
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