三菱自動車の欧州法人がイメージ写真とともに、新型コルトを欧州市場で2023年秋に発売すると発表した。コルトといえば2013年に生産終了となった5ドアハッチバックが懐かしいが、そのコルトが欧州で復活することになった。
新型コルトが日本市場に復活する可能性はないのか、探ってみた。
文/遠藤徹
写真/三菱自動車、日産自動車、ルノー、ベストカーweb編集部
■日産、ルノー、三菱のアライアンスによって誕生する新型コルト
現在、日産、ルノー、三菱3社のアライアンスによって数々のクルマが生まれているが、発表された新型コルトは欧州BセグメントのCMF-Bプラットフォームが採用される。
CMF-Bプラットフォームといえば、すでに日産ノート、2代目日産ジューク(日本未導入)、ルノークリオ(日本名ルーテシア)、ルノーキャプチャー、ルノーアルカナに採用されているが、加えて2023年の早い時期に欧州で発売すると発表されている新型クーペSUVのASX(日本名RVR)もデビュー予定だ。
つまり新型コルトは、日産ノートやルノールーテシアと兄弟車で、SUVに関しては2代目ジューク、ルノーキャプチャー、三菱ASX(RVR)という、三者三様のモデルラインナップとなる。
ちなみにC/Dセグメントの共通プラットフォームで生まれた車種は、日産キャッシュカイとエクストレイル、三菱アウトランダー、ルノーオーストラルを販売している。
新型コルトのパワートレインは、ハイブリッドやPHEVも設定される予定だが詳細な中身については明らかにされていない。
兄弟車となる日産ノートにはシリーズ式ハイブリッドのe-POWER、ルノーにはシリーズ・パラレル式ハイブリッドのE-TECHを採用しているが、新型コルトが生産されるのは、ルノーのトルコ北西部ブルサ工場であることから、ハイブリッドはルノーのE-TECHが採用される可能性が高い。
■EVも用意されているのは確実! 日産マイクラ(日本名マーチ)、ルノー5、三菱コルトEV(?)の三兄弟の登場も間違いない
さらに興味深いのは三社のアライアンスによって生まれるBEVだ。
BEVに使用されるプラットフォームについては、CMF-A、CMF-Bをルノー、CMF-EVは日産がそれぞれ開発リーダーを務めることになっており(三菱はC、Dセグメント向けのPHEV)、日産が開発したCMF-EVプラットフォームはアリア/メガーヌE-TECHエレクトリックに用いられている。
ルノー主導で開発されるCMF-BEVプラットフォームについては、新型ルノー5(サンク)に採用し、EVに関する部分を除いてすべてCMF-Bプラットフォームと共用。
このCMF-BEVは新型マイクラ(マーチ)に採用され、2024年に登場することが明らかになっている。このCMF-BEVを用いた三菱の新型コンパクトカーは明らかにされていないが、おそらく前述したコルトベースのEVになる可能性が高い。
加えておけば、三社連合のアライアンスによって生まれるEVのプラットフォームのうち、残りの3つは、軽EV専用プラットフォーム、世界で最も手頃なプラットフォームで新型ダチアスプリングが採用するCMF-AEV。小型商用車EV専用プラットフォームでルノーカングーや日産タウンスターのベースとなっている。
つまり今後のメインストリームになりそうなBEVについても、日産マイクラ(マーチ)、ルノー5(サンク)、三菱コルトEV(?)が登場することになりそうだ。
さらにコルトについては、三菱が今後積極的に進めるラリーアートブランドのグレードやパーツが販売される可能性が高い。
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