現行モデルのスバルWRX S4は2代目で、2021年11月に日本デビューした。今や貴重な4WDターボセダンで、2.4L、水平対向4気筒ターボを搭載。トランスミッションはCVTのみ。
「DYNAMIC×SOLID」の考えに基づき樹脂パーツを多用したアグレッシブなエクステリアデザインと先代から飛躍的に向上したと高い評価を得ている走行性能が魅力で評価もすこぶる高い1台だが、「ここがイマイチ…」な点はないのか。
先代から飛躍的進化を遂げたWRX S4を「自動車研究家」山本シンヤ氏が試し、「コレは良いぞ!」なポイントと「イマイチ」なポイントをチェック!!!
※本稿は2022年5月のものです。値引き額は「ひと声引き額」で遠藤徹氏調べ。店舗や時期などによりこの金額を引き出せない場合もあります
文/山本シンヤ、写真/SUBARU、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2022年6月10日号
■スバル WRX S4「コレは良いぞ!」なポイントは?
パフォーマンス……それも絶対的な速さではなく、走りの質の部分のレベルアップが〇。あれだけレベルが高いと思っていた先代が色褪せるくらいの進化である。
突出しているのは「一体感」と「コントロール性の高さ」。
まるで重量配分が適正化されたかのように4つのタイヤがコントロールできている。そのうえで従来のWRXが苦手としていた快適性も高レベルで両立させているから偉い。
このあたりはWRX初採用のフルインナーフレーム構造のSGPや上級モデルに採用のZF製アダプティブダンパーなどの効果だろう。
アイサイトXを活用しながらの高速道路のクルージングは、WRXであることを忘れてしまうくらいのグランドツーリング性能。
パワートレーンは新開発の2.4Lターボ。先代のウィークポイントだったアクセルを踏んだ際の応答性や過給の段付きが解消。ドライバーの操作に対してより俊敏、より忠実になっている。
CVTはリニアトロニック改め「SPT」を搭載。
CVTが最も苦手な「直結感」「小気味よさ」があり、ドライブモード「スポーツ/スポーツ+」でのスポーツ変速制御は「お前はDCTか?」と思うくらいキレのあるフィーリングだ。
エクステリアはひと目でWRXとわかる強烈な個性をプラス。個人的にはインプレッサの匂いが完全に消えたことは高く評価したい。
インテリアは基本レヴォーグと共通だが、メーターまわりなどにWRXならではの独自性を持たせてもよかったと思う。
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