2022年9月1日、いよいよ新しい世界への船出を果たしたトヨタ 新型クラウン。まずは「クロスオーバー」が正式発売となり、今後1年半をかけ、「スポーツ」「セダン」「エステート」が登場、約40の国・地域に順次展開してゆくこととなる。
驚きをもって受け止められた、16代目となるクラウンの登場。一方でそれを、クラウンの歴史を間近で見つめてきた自動車評論家10人はどのように受け止めたのか? 転載元の誌面の都合もあり各氏短めのテキストとなってしまったが(しかしまあいくらでも書き足りない方が大半というのもまた事実だろう)、その視座をご紹介したい。
※本稿は2022年8月のものです
文/鈴木直也、国沢光宏、片岡英明、斎藤 聡、松田秀士、小沢コージ、飯田裕子、島崎七生人、山本シンヤ、岡本幸一郎、写真/TOYOTA
初出:『ベストカー』2022年9月10日号
■トヨタの近未来を示唆する意欲作だ!(鈴木直也)
新型クラウンの詳細を見るにつけ、「未来のトヨタ車の基盤技術を全部ブッ込んできた!」という驚きでいっぱいだ。
デュアルブーストハイブリッドをはじめ、第一弾の内容もめっちゃ濃いが、4つのバリエーションが暗示する新展開、例えばFCVやBEV登場の可能性もワクワクするものがある。
今後20年、トヨタのバックボーンとなるクルマだと思う。
■アメリカでも売れそうな革新性を感じる(国沢光宏)
15代目の古さだけを感じさせるモデルと比べたら100倍以上よくなったと思う。何よりユーザーからの反響も驚くほど大きいです。
当初ディーラーサイドから「こんなクラウン売れない!」と強く反発されたというが、好調な受注を受けモンク言わなくなったという(笑)。
おそらくアメリカでも人気車になるんじゃなかろうか。当分、生産がおいつかないでしょう。
■世界に目を向けて脱ガラパゴスを実現(片岡英明)
先代までは日本のユーザーを第一に考えていたが、新しいクラウンは海外に軸足を置いている。
暗黙の了解だった全幅1800mmの壁を破り、立体駐車場を使えないクラウンも誕生した。世界に目を向けたことによってダイナミックに生まれ変わっている。
ガラパゴス化は避けられた。が、歴代を乗り継いできたオーナーは、現実を受け入れるのに時間がかかりそうだ。
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