なにかと話題のマツダのCX-60。縦置き直6エンジンにFRレイアウト、それだけでも注目度は抜群の存在だ。しかし試乗レポートなどでは賛否両論。マツダらしい尖ったクルマ作りはすばらしいのだが、実際のところはどうなのよ!?
もちろん開発陣がこだわりにこだわったクルマなのは分かる。けれどそれを評価するのは自動車評論家でもなければレーシングドライバーでもない。一般の消費者に正しい思いは伝わるのか!?
ということで愛車はロードスターNR-A、さらに新型シビックタイプRも買っちゃったイケイケな伊藤梓氏が徹底チェックしました!! マツダは好きだけど評価はキッチリとしていまっせ!!
文/伊藤 梓、写真/MAZDA
■直6縦置きFR……クルマ好き垂涎のマツダ CX-60を味わう
ことクルマの走りや美しいデザインにおいては、並々ならぬ情熱を注ぐのがマツダという会社だ。その信念は、クルマがどんな形になっても変わらない。
新しく登場したミドルサイズのSUVであるCX-60もその例に漏れないようだ。直6エンジンを縦置きにして、後輪駆動をベースにした、クルマ好きなら垂涎のモデル……。はたして、その性能は一体どんなものなのだろう。実際に試乗しながらその性能を探ってみることにした。
CX-60のサイズは、全長4740×全幅1890×全高1685mmで、CX-5とCX-8の間に位置する。実際に目の当たりにすると、その実寸より迫力があると感じた。その大きな要因は、幅の広さとノーズの長さだろう。
これまでのマツダ車は、SUVでもノーズが前方に伸びた流麗な表情が多かったが、CX-60はフロントをスパッと切ったように平らなフォルムになっている。
その先端から「直6エンジンが詰まっていますよ」と言わんばかりに長ーいノーズが伸びていて、ボンネットもかなり高い位置にある。このボリューミーなフロントフェイスがCX-60をより迫力ある印象にしているのだろう。
そして、ひと目で気に入ったのは、インテリア。ドアを開けた途端に上質な空間が広がっている。
メーター類やステアリング、液晶パネルなどのデザインはいたってシンプル。しかし、高級な家具のように、それらを形づくるラインが洗練されていて、その表皮にも上質なファブリックや革が与えられている。シートのステッチも、やりすぎず上品にまとまっているところが好印象だ。
「このインテリアが嫌いだという人を見つけるのは難しいだろう」と思うくらい、これまでのマツダ車の中でもトップクラスの美しいインテリアになっている。
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