クルマがオーナーを選ぶ!? まさかのピロボール採用!! マツダCX-60のガチ過ぎる作り込みとは

クルマがオーナーを選ぶ!? まさかのピロボール採用!! マツダCX-60のガチ過ぎる作り込みとは

 縦置き直6+FRベースのマツダCX-60。もうこの響きからしてカーマニアには「とてつもなくいいクルマだろう……」と予感させるコンポーネントだ。それくらいマツダに期待するものが大きいモデルとなった。

 しかしこのCX-60は試乗すればするほど違和感を持つ人が少なくない。ハンドリングなどはいつもの「マツダクオリティ」だが、なんといっても厳しいのがその乗り味の硬さ。

 特に後部座席に乗っているとその衝撃は激しいものがある。いったいこれはどうなってんだ~ということで開発陣に切れ込んでみました!!

文:ベストカーWeb編集部/写真:佐藤正勝、茂呂幸正、マツダ

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■ライバルはドイツ車なのは明白!?

直6のディーゼルエンジンを出してきたマツダ。もちろん今後の横展開もあるエンジンだが、その完成度は極めて高いところにある
直6のディーゼルエンジンを出してきたマツダ。もちろん今後の横展開もあるエンジンだが、その完成度は極めて高いところにある

 マツダCX-60の実物を見たときに、その上質な内装はとても500万円台で買えるクルマとは思えないほど。エクステリアも好みはあれど、その存在感はマツダらしからぬ(失礼!!) 堂々たるもの。

 そして何より心臓部に収まるのが直列6気筒3.3Lディーゼルエンジン。トルクコンバーターレスのトランスミッション、さらに48Vマイルドハイブリッドの組合せでその比較対象は明らかに輸入車だと感じる。

 特にサイズ的にもドンピシャなのがBMW X3。そのなかでもX3 M40dは直6の3Lディーゼルを搭載し、340psの最高出力に71.4kgmの図太いトルクを発揮する。まさにCX-60のライバルはX3をはじめとする輸入車SUVであり、マツダもそれを超えるべく設計してきたはずだ。

 実際にメディアとのQ&Aタイムでは「なぜドイツ車は3L直6ディーゼルで70kgmオーバーのトルクを出しているのに、排気量が多いCX-60 は254ps/56.1kgm止まりなのか」という質問も目立った。

 マツダとしてはユーザーが余裕をもって走れるスペック、燃費などの環境性能のバランスをとって「あえて抑えている」と自信を見せるほど。パワートレインなどについてはまた別項で触れたい。

■この突き上げはチューニングカーぽい!?

たしかにハンドリングはいい。しかし運転席はもとより、後部座席の突き上げは強烈なものだった
たしかにハンドリングはいい。しかし運転席はもとより、後部座席の突き上げは強烈なものだった

 今回はジャーナリストの後席で撮影などをしながらXDハイブリッドに乗車したのだが、その乗り味がすごいものだった。特に路面の悪いところでの突き上げ感、そして高速道路の継ぎ目の衝撃。

 近年のマツダでいえばしっかりと衝撃をいなすダンパーを用いてそのような味付けをするのだが、今回のCX-60についてはそのような「らしさ」がなかった。

 技術説明ではリアサスペンション(マルチリンク)により自然でダイレクトなハンドリングのためにピロボールを使用していること、そしてフロントサスペンション(ダブルウィッシュボーン)の採用でサスペンションの作動軸を揃えて、ピッチセンターを後方化する狙いがあった説明を受けた。

 前後の動き(ピッチング)をなるべく封じ、上下バウンスの動きを制御するとい狙いがある。しかしピロボールを採用したリア足回りの影響をもろに受ける後部座席の乗り味たるや、「バウンス」という響きとはほど遠い「ガツン」とくる突き上げだった。

 もっと具体的に述べればダンパーの伸び側の減衰が出ていないようで、熟成不足を感じた。シャシー開発部のエンジニアに聞けば「まだダンパーで煮詰められる部分はあると思います」とのこと。そして興味深かったのがもうひとつの回答だった。

次ページは : ■ある程度の馴染みも必要なのがCX-60

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