2018年11月に投入されたホンダのCR-Vハイブリッドが、早くも販売台数1000台を突破した(『ベストカー』本誌調べ)。同じく4000台を突破したノン・ハイブリッド車と合わせ、好調な様子がうかがえる。
この新型CR-Vハイブリッドの大きなトピックスとして挙げられるのが「i-MMDハイブリッド+4WD」の設定だ。
i-MMDはホンダ独自のハイブリッドシステムで、エンジンは主に発電に使用され、実際の走行のほとんどはモーター動力が担当。一方で、モーターよりもエンジンの効率が上回る低負荷高速巡航時などにはクラッチの接続によりエンジン動力が駆動力に参加するという凝った駆動システム。アコードハイブリッドから投入され、現在ではステップワゴン、オデッセイなどにも搭載されている。
さて、この『ハイブリッド+4WD』という組み合わせ、ニーズは高いハズなのだが、意外と多くはないのが現状だ。そこで今回はCR-Vを中心に、人気SUVの「ハイブリッド+4WD」モデルをピックアップ。その良いところ、イマイチなところをレビューしてみた。
いよいよ冬本番。やっぱりSUVだからこそハイブリッドの4WDでスノーシーズンを満喫したいじゃありませんか!
※本稿は2018年11月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年12月10日号
■ホンダ CR-V(電制オンデマンド4WD)
価格:400万0320〜436万1040円
CR-Vハイブリッドの駆動用モーターのパフォーマンスは、最高出力は184psながら最大トルクは32.1kgm。電気モーターの特性上、最大トルクは起動時から発揮されるのでガソリンNAエンジンならば3.2L級に匹敵するトルクが発進時からドンと立ち上がり、実に力強い発進加速が味わえるのが魅力的。
i-MMDハイブリッドに組み合わされる4WDは、ガソリンターボモデルと同じくホンダでは「リアルタイムAWD」と呼ばれる電子制御式オンデマンド方式。前後輪の回転差をセンシングして後輪への駆動力配分を電子制御し、左右輪の空転はブレーキを作動させることで制御する。
多板クラッチにより構成されるトランスファーはエンジン/モーターの出力アウトプット部に置かれ、プロペラシャフトで後輪を駆動するタイプ。今回試乗の機会に未舗装の山道でちょこっと4WD性能を試してみたが、発進の瞬間から後輪にも駆動力が配分され、フロントタイヤだけが空転するようなことはなく、高いトラクション性能を発揮してくれた。
○=低重心でしっとりした乗り心地と操縦性を味わえる
×=軽快でキビキビとした動きという意味ではガソリンターボモデルが上
■トヨタ ハリアーハイブリッド(電動4WD)
価格:377万4800〜495万0396円
ハリアーハイブリッドは後輪をモーターで駆動するe-Fourのみの設定となる。独立したモーターで後輪を駆動するため発進時から4WD制御が可能で、また速度の乗ったコーナリング時などでも必要に応じて後輪を駆動することで安定したトラクション性能を発揮できる。片輪空転時にはブレーキ制御でトラクションを確保する
○=モーター駆動のレスポンス
×=減速時はFF状態
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