通常のシフトレバーに慣れている人にとっては、見慣れない、違和感がある最新車のスイッチ式シフト。
プリウスのジョイステックタイプをはじめ、最近ではトヨタbz4Xやソルテラのダイヤル式、新型クラウンや新型プリウスなどに採用されたエレクトロシフトマチック、ホンダがe:HEV車に採用する縦型のスイッチ式シフト、エレクトリックギアセレクターなど、実に多種多様だ。
そんななか、日産は新型セレナに、左からP-R-N-D/Bと横並びに並んだボタン式シフトを採用した。実際、新型セレナの事前撮影会に参加して操作したが、特に違和感はなかった。誤操作防止のために、R(大)とD/B(小)のボタンには突起物があるのが特徴だ。
ただし、SNSでは「誤操作しそう」「走行中に子供が間違って押しちゃっても大丈夫なのか?」「慣れないかも」といった多くの意見が挙がっていた。
そこで、正確な情報を得るため、新型セレナのボタン式シフトについて日産自動車に直撃した。
文/ベストカーWeb編集部
写真/ベストカーWeb編集部、日産
■横並びのボタン式シフトを採用したのはなぜか?
さっそく、日産自動車広報部に、新型セレナのボタン式シフトについて聞いてみた。
―まずお聞きしたいのは、これまで、e-POWER車にはジョイステックタイプを採用しています。今回、なぜ新型セレナ全車にボタン式シフトを採用したのでしょうか?
日産自動車広報部(以下略、日産)―セレナがボタン式シフトを採用した理由は、以下3つございます。
1/シフトの小型化による左右ウォークスルー性向上
2/先進感とすっきり感の高さ
3/操作のしやすさ
―助手席に座る子供が間違って押したり誤作動を防止する機能はないのでしょうか? Rボタンは2秒以上長押しとかあるのでしょうか?
日産―誤操作等を考慮し特定条件の操作の場合、ボタン操作のみでは切替を拒否、もしくは安全なレンジへの切替のみ許可しています。
代表例としては、P or Nで停車中、走行レンジ(D or R)への切替えは、ブレーキON+アクセルOFFでD/Rボタンを押す以外は、切替を拒否しています。
また走行中(D or R)は、Nおよび、Nに切替した後の同一進行方向の走行レンジへの復帰のみ許可しています。
―D/BからRを押す際、走行中に押した場合、どうなるのでしょうか? そもそも完全に停止しないと停まらないと入らないのでしょうか? クルマを駐車場に入れる際、Dに入れて低速で前に行って、完全に停まっていない状態でRに入れてしまう人もいます。
日産―低速走行時はブレーキを踏みながらRボタンを押せば、Rに切替えられます。
―NからDやRに切り替える際。Nに入れた状態でアクセルを吹かしている状態で、いきなりDに入れるとどうなりますか?
日産-P or Nから駆動レンジに切替えをする時は、ブレーキを踏み、アクセルを離した状態でD/Rボタンを押す以外は、切り替えできません。
※ ※ ※
いかがだったでしょうか? 新型セレナを運転した担当は、ボタン式シフトを採用したことによって、シフト回りがすっきりして、運転席や助手席から後ろにウォークスルーする際に、シフトレバーに引っかかることもないし、実にスマートというのが感想。
今後もミニバン系に採用車種が増えていくのではないだろうか(個人的には左ハンドルの場合はどうなるのか気になるが……)。進化するクルマの装備類におじさんが追い付いていけるかどうかのほうが心配だ。
【画像ギャラリー】新型プリウス、クラウン、ステップワゴンほか各車のスイッチ式シフトを写真でチェック!(11枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方子どもに関してはキチンとチャイルドシートに座らせておけば何の問題もないはず。まるで違反行為を容認するような質問をメーカーにするのはいかがなものかと。