もろもろ衰えた体でゴリッゴリのスポーツカーをカッ飛ばすのは無理な話。というわけで、手頃なサイズ感のクルマをそこそこの速度で自在に操る楽しさを追求できる、オトナのための小さなスポーツカーをピックアップ!!
※本稿は2023年1月のものです
文/伊達軍曹、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年2月10日号
■「小さめなクルマ」なら60代まではイケるはず!
まずはそもそもの大前提として、これから老いてゆく我々は「スポーツカーの正確な定義」にはあまりこだわらないことが肝要となる。
「クーペまたはオープンのFR車以外はスポーツカーじゃねえ!」みたいな堅苦しいことを言っていると話がややこしくなり、なおかつ、そういったクルマは着座位置が低い場合が多いため、そのうちに乗り降りそのものが困難になってしまう。
そのため「スポーティに走れるクルマは全部スポーツカー!」くらいの広い心でもって、例えばスズキ スイフトスポーツはFF車だが「走って楽しいからコレも立派なスポーツカー!」と考えるようにしたいのだ。
そしてそのうえで、ボディサイズは「なるべく小さめ」であるに限る。
下の【番外コラム】にあるとおり、60歳を過ぎた頃から動体視力は目に見えて悪化する傾向があり、周辺視野の見落とし率も上がってくる。
正直、現在50代の筆者もこの傾向をひしひしと感じており、筆者の自宅近くに置かれている高齢男性ドライバーのメルセデスベンツ Cクラスも、ボディサイドにある激しいキズやへこみの数が、見かけるごとに増えている。
ハッキリいって他人事ながら心配であり、「高齢者にはCクラスでさえデカすぎるということか……」と、暗澹たる気持ちになってくる。
だが「小さいがスポーティなクルマ」を選べば、具体的には「全長4300mm以内くらい、全幅1750mm以内くらい」を目安とすれば、少なくとも60代が終わる頃まではイケるはず。エコうんぬんではなく「自分自身のスポーツカー人生」のため、今こそダウンサイジングの検討を始めてみよう。
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