三菱デリカミニ180万円で堂々発進! 伝統のデリカのDNAは軽激戦区をどう戦うか!!

三菱デリカミニ180万円で堂々発進! 伝統のデリカのDNAは軽激戦区をどう戦うか!!

 2023年4月6日、三菱は待望の軽ニューモデル、デリカミニを2023年5月25日から発売することを発表した。価格は180万4000~223万8500円。同じスーパーハイトワゴンの軽モデルであるタントファンクロス、スペーシアギアと徹底比較してみた!

文/渡辺陽一郎、写真/池之平昌信、ベストカー編集部、ベストカーWeb編集部

■デリカミニ/タントファンクロス/スペーシアギアを比較すると……

三菱デリカミニ。やんちゃな男の子のイメージを持つフロントマスクが個性的だ
三菱デリカミニ。やんちゃな男の子のイメージを持つフロントマスクが個性的だ

 2022年に新車として販売された乗用車のうち、軽自動車は36%を占めた。商用車を含めた39%に比べると少ないが、乗用車でも軽自動車は人気が高い。そして軽乗用車の半数以上を占めるのが、全高を1700mm以上に設定したスーパーハイトワゴンだ。

 このカテゴリーで注目の車種が三菱デリカミニになる。スーパーハイトワゴンで外観をSUV風にアレンジしたeKクロススペースの改良版だが、フロントマスクを刷新した。車名も「デリカミニ」に変わり、2023年1月から開始した受注が7000台を超えた。

 三菱の店舗数は全国に約550カ所と少なく、1店舗当たり13台に達する。全国に約4600店舗を展開するトヨタに置き換えると6万台に相当する。

 そして、デリカミニのライバル車として、タントファンクロスとスペーシアギアが挙げられる。この2車種もスーパーハイトワゴンをSUV風に変更したモデルだ。デリカミニをこの2車と比べてみたい。

■外観/視界/運転のしやすさ比較

 軽自動車だから全長と全幅は全車共通だ。全高も全車がルーフレールを装着することもあり、1800mm前後に達する。

スズキのスペーシアギア。丸形ヘッドライトの造形がユーモラスな印象をもたらしている
スズキのスペーシアギア。丸形ヘッドライトの造形がユーモラスな印象をもたらしている

 空間効率を重視したボディの基本スタイルも似ているが、スペーシアギアは丸型ヘッドランプの採用で愛敬があり、タントファンクロスは精悍だ。デリカミニはその中間で、男の子っぽい雰囲気に仕上げた。

こちらはダイハツのタントファンクロス。2022年のマイチェン時に新たに設定されたクロスオーバー要素を強めた新グレードだ
こちらはダイハツのタントファンクロス。2022年のマイチェン時に新たに設定されたクロスオーバー要素を強めた新グレードだ

 なお、スーパーハイトワゴンには子育て世代のユーザーが多く、デリカミニの開発者によると「以前のeKクロススペースには、顔が怖いという意見も聞かれた」という。そこに三菱の新しいデザイン戦略も加わり、今回のデリカミニの顔が生まれた。

写真左がeKクロススペース。このダイナミックシールド顔が「怖い」というファミリー層もいたのだという
写真左がeKクロススペース。このダイナミックシールド顔が「怖い」というファミリー層もいたのだという

 3車の視界に大差はないが、デリカミニはインパネの上面が平らで視認性がいい。最小回転半径は、14インチタイヤ装着車の場合、タントファンクロスとスペーシアギアが4.4m、デリカミニは4.5mだ。取り回し性は全車が互角になる。

次ページは : ■内装のデザイン/質感/視認性/操作性比較

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