果たして正解はあるのかないのか? あえて2ペダルのATで乗るロードスターはどうよ!? 

果たして正解はあるのかないのか? あえて2ペダルのATで乗るロードスターはどうよ!? 

 ロードスターといえばMT車を選択するユーザーが多いモデルだろう。だが、その逆にAT車を選ぶとどんな感じなのかが気になるところでもある。ATでもロードスターはイケるのかどうか、自身もロードスターの6MT車を所有する伊藤梓が指南する!

文/伊藤 梓、写真/マツダ、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】MTか、ATか、それが問題だ! 果たしてどちらで乗るロードスターが正解なの!? (24枚)画像ギャラリー

果てしなく続く「MT対AT論争」に終止符を!

ロードスターといえばオープンにして爽快なスポーツ走行を楽しむ国産オープンモデルの代名詞。ではトランスミッションはどちらを選べばいいのか?
ロードスターといえばオープンにして爽快なスポーツ走行を楽しむ国産オープンモデルの代名詞。ではトランスミッションはどちらを選べばいいのか?

 スポーツカーの“あるある話”のなかで、特によく持ち上がる話題があります。それは「MTとAT論争」。私も現行型マツダロードスターに乗っていますが、SNSなどを見ていても「やっぱりロードスターはMTがいい!」という意見をよく目にします。

 私自身は、MTモデルに乗っていますが、「どっちでも自分が好きならいいのに……」という断然AT肯定派です。「そろそろこの話題も終着してくれないかな」という思いも込めて、今回は、「ATのロードスターもいいよ!」という話をしたいと思います。

 おそらく、絶対MT派の理由は大きくふたつあるのではないでしょうか。

 ひとつ目は、「スポーツカーは自分でコントロールするのが楽しいクルマだから、MTならもっと楽しいに決まっている!」という意見。それも一理あると思います。

MT車の醍醐味は「自分で動かしている感」にあり!?

より積極的にクルマにアプローチできるという意味ではMT車の楽しさが味わえると指摘する筆者だが、ND型ロードスターならATのパドルシフトでも充分に楽しいとも
より積極的にクルマにアプローチできるという意味ではMT車の楽しさが味わえると指摘する筆者だが、ND型ロードスターならATのパドルシフトでも充分に楽しいとも

 自分でシフトノブを動かしてギアを選んで、回転を引っ張ったり、エンジンブレーキをかけたり……確かにクルマに対して、こちらから積極的にアプローチできるというのは楽しいですよね。

 しかし、ND型ロードスターであれば、ATにはパドルシフトもついているので、ATでも自分でシフトチェンジする楽しみを味わうことができます。

 もちろんクラッチ操作をして、シフトノブでギアを入れる気持ちよさは変え難いものがあります。しかし、私自身はそれが自己満足の世界だという自覚はしています……。

MT車で実感するシフトチェンジの難しさ

MT車ならではのスムーズなシフトチェンジは実に難しいということを筆者も痛感しているのだというが……
MT車ならではのスムーズなシフトチェンジは実に難しいということを筆者も痛感しているのだというが……

 私は、ロードスターでスポーツ走行もよくしますが、毎度いかにシフトチェンジが難しいかを痛感します。ブレーキを踏んで、アクセルを煽って、クラッチを切って、シフトノブを入れる。その操作をスムーズに完璧に繰り返すのは本当に難しいのです。

 もちろん、一般道ではレーシングスピードの操作とは違うので、まるっきり同列に扱うつもりはありませんが、MTのモデルを本当に上手に運転するのは上級者でも難しいということは一般道でも変わりはありません。

「MTの操作に気を取られて楽しく運転できない」という人がいるなら、ATで気兼ねなく運転したほうが、運転をもっと楽しく感じることができると思います。特にロードスターのATは自分でパドルを操作しなくても、シフトチェンジが上手なのでクルマに任せてしまっても充分に楽しめる作りになっているので安心です。

軽量なスポーツカーはMT車にかぎる!……のか?

ロードスターといえば何よりもマツダ開発陣にとって軽量化に並々ならぬこだわりが込められているモデルだが……
ロードスターといえば何よりもマツダ開発陣にとって軽量化に並々ならぬこだわりが込められているモデルだが……

 そして、ふたつ目は、「ロードスターはライトウェイトスポーツカーだし、ATより軽いMTのほうがいい!」という意見。これも一理あります。

 ロードスターは1g単位で軽量化をしているモデルなので、心理的にはより軽いモデルを選びたくなりますよね。かくいう私も、一番好きなのは、MTモデルしかない990Sという最軽量グレード。ですが、正直相当マニアックなモデルなので、ロードスター初心者にはあまりお薦めできません(笑)。

その名のとおり、990kgという軽量なモデルに仕上げられているロードスター990S。もちろん、快適装備などが省かれているのは言うまでもない
その名のとおり、990kgという軽量なモデルに仕上げられているロードスター990S。もちろん、快適装備などが省かれているのは言うまでもない

 最も軽くて運転は最高に楽しいモデルなのですが、純正ナビやシートヒーター、防眩ミラーなどの快適装備は皆無。それなのに快適装備が付いているSスペシャルパッケージよりも価格は高いので、軽さだけを重視しすぎるのもどうなのかなと思っています。

次ページは : 意外にも少ない重量差ならMTでもATでもどちらもOK!

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