快晴の富士スピードウェイで行われた第2戦は、珍しくFCYや赤旗がなく、SC投入も一度もなかった。しかし、レースでは白熱したバトルが随所で見られ、ハコのレースの迫力と面白さを堪能できた。
文/篠崎元信、写真/奥隅圭之
コロナも一段落し、二日間で約8万人のファンが詰めかけた第2戦
2023年シーズンの第2戦富士は、例年通りGWのど真ん中、5月3,4日に開催された。入場制限がなくなったこともあり3日は3万1600人、4日は4万8600のファンが観戦。今回は450kmの長丁場のレースで、2回の給油ストップが義務付けられており、ピットインの戦略がいつもに増して勝敗に直結しそうだ。
コンディションが良かったためか3日の予選から力勝負の感があり、500クラスのQ2では1位のNo.100が出した1‘26.420から8位のNo.17の1’26.953まで、0.5秒の中に8台がひしめく結果に。トップ3のうち2台がNSXで好調さをうかがわせた。2位はNo.19、3位はNo.16だった。
300クラスはA、Bの2グループによるQ1を突破した8台ずつがQ2に進み、ポールポジションはNo.56が獲得。2位にNo.31、3位にNo.4が入った。
決勝レースは逃げるNSX、追うGR Supraの展開で、ピットインが明暗を分ける
決勝レースは気温22度、路面温度38度の中、静岡県警の白バイとパトカー先導によるパレードランのあと始まった。スタート直後の1コーナーでアクシデントはなかったが、1周目にして2,3位が入れ替わりNo.16が2位浮上。またNo.24も5位スタートから3位まで上がってきた。
6位スタートだったNo.36は4周目には4位に浮上し、さらにNo.24に詰め寄り20周目には3位、30周目にはNo.16を抜いて2位になった。さらに31周目にNo.100がピットインしたためトップに浮上。No.36も次の周回にピットに入ったが、No.100の前でコースに復帰、トップを維持した。
この後、No.36は後続との差を広げ、2回目のピットでもトップをキープ。2位はNo.100が守っていた。僅差の中でバトルがあったのは3位争い。残り10周ころからNo.24、No.8、No.17の3台がもつれ、最終的にNo.24はもらい事故でリタイヤ、No.8はラスト1周でガス欠になり、No.17が3位に滑り込んだ。
1位=No.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)
2位=No.100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
3位=No.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)
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